金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

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我が国のデフレや不況の原因に対する補足説明

 2月15日の産経新聞は,”「アベノミクス」めぐり真っ向対立するリフレ派とデフレ派
 「アベノミクス」もしくは「アベノミクスへの期待」は、11月16日の衆議院解散以降の円安と株高を演出しているのみならず、金融市場の改善を受けて今では実際の各種経済指標も上向きの傾向にある。ただし、おおげさに喧伝されるほど日本の株高が世界で突出しているわけではない。
 今回の経済政策を主導するのは、これまでリフレーション政策を主張してきたリフレ派と呼ばれる経済学者たちである。金融政策が中心であるが、その後の財政政策が必須であると考えるのか、政府関与を高めるために日銀法改正がマストであると考えるのか、あるいは消費増税は絶対反対なのか、さまざまな立場に分かれている。しかし共通項はリフレ策にあり、政府はデフレから脱却するまでマネーをつぎ込むという政策意思を明確にすること(レジーム転換)によってインフレ期待を引き出し、実質金利を下げ、不況から脱却しようという金融政策である。
”と報道した(リンクはこちら)。

 昨日,一昨日と「このようなおかしなもの(=成長戦略)が出てくる背景は,当方はやはりデフレや不況の原因に対する捉え方の誤りだと思う。要するに我が国のデフレや不況の原因を円高だと考えていることである。」と書いたのであるが,もう少しこの辺の補足説明が必要であると思うので,現在の議論を整理したい。
 「しかし共通項はリフレ策にあり、政府はデフレから脱却するまでマネーをつぎ込むという政策意思を明確にすること(レジーム転換)によってインフレ期待を引き出し、実質金利を下げ、不況から脱却しようという金融政策である。」とあるが,我が国の「不況」の原因は,果たして「インフレ期待」がないことや「実質金利」が高いことにあるのだろうか。
 この「インフレ期待」について「安倍晋三首相」は次のように言っている。

 4月25日の産経新聞は,”デフレ「変わりつつある」と首相、財政健全化も強調 参院予算委集中審議
 安倍晋三首相は25日の参院予算委員会で首相の経済政策「アベノミクス」に関連し「インフレ期待を起こさない限り企業家は投資しない」と述べ、デフレ脱却の重要性をあらためて強調した。「(デフレ状況は)まさに変わりつつある」との現状認識も示した。
”と報道した(リンクはこちら)。

 「インフレ期待を起こさない限り企業家は投資しない」とあるが,当方は「インフレ期待」は「企業」よりも「家計」に影響を与える要因であると考えていたのであるが,必ずしもそうではないのか。確かに「インフレ期待」が高まれば,売上の増加を期待して「企業家」が「投資」するとも言えるからその点はいいだろう。
 しかし果たして我が国の「不況」の原因は,「投資」が少ないことだろうか。
 そうではないだろう。「投資」はされたが,それが国内ではなく,国外にされたということではないか。要するに「産業の空洞化」である。
 では我が国の「産業の空洞化」は果たしてリーマン・ショック以後の円高で始まっているのか。
 そうではないだろう。すでに90年代から延々と続いている。それならその原因を除去しない限り,我が国は「不況」から脱することはないと当方は言いたいのである。
 次に「実質金利」については次のような議論がなされている。

 3月28日の産経新聞は,”【経済が告げる】編集委員・田村秀男 アベノミクス潰す消費増税
 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は2008年9月の「リーマン・ショック」後、ドルを大量に刷る量的緩和政策を通じて、ドル安と株価引き上げに腐心してきた。米国では、株価が上がればただちに個人消費や民間設備投資が好転する効果が見込めるからだ。
 が、日本にその法則が当てはまるわけではない。日本では家計の金融資産のうち、株式と投資信託の合計が11%、非金融系企業の債務のうち株式・出資金は37%にとどまるが、米国ではそれぞれ45%、54%を占める。従って、米国には株価の上昇が企業の資金調達を容易にし、家計の富を増進しやすい金融構造がある。
 「大胆な金融緩和」を唱える黒田東彦総裁・岩田規久男副総裁が就任した日銀は、米国型「量的緩和」政策に踏み切るだろう。しかし、前述したように、お札を刷って実体経済をよくする効き目は米国ほどではない。金利を押し下げる余地はまだ残されているが、実質金利がマイナスの米国よりも低くすることは難しい。実質金利が比較的高い円の金融資産は、欧州の債務不安など外部要因次第で買われやすく、一本調子の円安が続くはずがない。
”と報道した(リンクはこちら)。

 「実質金利が比較的高い円の金融資産は、欧州の債務不安など外部要因次第で買われやすく、一本調子の円安が続くはずがない。」とあるように,「実質金利」は本来の金利と投資との関係ではなく,為替投機との関係で語られることが多い。
 それはそうだろう。「実質金利」が「米国」より高いと言っても,その程度で投資が進まないとすれば,それは金利の問題ではなく商品が売れないことの方に問題があるだろう。
 またしかし為替投機にそれほど「実質金利」は影響するだろうか。もしそうならこの半年の円安もそもそも生じなかっただろう。
 さらにいよいよ本来の結論に入るが,我が国のデフレや不況の原因は円高だろうか。
 そうではないだろう。最近,「安倍晋三首相」は「国民総所得」という言葉を使っているので,いつもの名目GDPではなくそれで言えば,6月6日のエントリーで書いたように,「「国民総所得」の推移は,平成不況の開始時点が「1997/4-3. 528,305.10」,前回の安倍政権時が「2007/4-3. 530,752.90」,自民党政権の最終年が「2009/4-3. 487,003.80」,直近が「2012/4-3. 490,060.50」である」(リンクはこちら)。
 では1998年~2007年の円・ドルレートの平均はいくらか。これは6月6日のエントリーで書いたように,「リーマン・ショックが始まる前の1998年から2007年までの10年間において,円・ドルレートの平均は117.8円であった」のである(リンクはこちら)。
 「117.8円」にもかかわらず,10年で530,752.90÷528,305.10×100-100=0.46%しか経済が成長しなかったとすれば,これはもう我が国のデフレや不況の原因は円・ドルレートではなかったと言わざるを得ない。
 安倍信者には民主党政権時代に保守に目覚めた人達が多く,それよりも前の時代に対して実感を持てないのだろうが,是非こういう過去の経緯にまで遡った議論をしてもらいたい。
  1. 2013/06/27(木) 09:41:33|
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