金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

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"惨憺たる日本の漁業 実は先進国では成長産業 分かりきった改革がなぜ進まない? 勝川俊雄" 問題解決の手順が逆ではないか?

 8月19日のWEDGE2013年8月号は,”惨憺たる日本の漁業 実は先進国では成長産業 分かりきった改革がなぜ進まない? 勝川俊雄
 日本の漁業は衰退の一途を辿っている。日本の漁業従事者は、ピーク時の100万人が、現在は20万人を割りこみ、さらに減少を続けている。
 日本では、「人件費の高い先進国では、一次産業は衰退するので補助金で支えないといけない」と広く信じられているが、そんなことはない。ノルウェー、ニュージーランド、アイスランド、米国、豪州など、多くの先進国で、漁業が持続的に成長している。
 先進漁業国は、次の2点を徹底している。
(1)漁獲規制で魚を十分に獲り残す
(2)獲れた魚を高く売る
 サバ漁業を例に、日本の漁業が衰退する理由を考えてみよう。下図に、日本で最も重要な水産資源の一つであるマサバ太平洋系群の親魚資源量を示した。この資源は産卵場も回遊ルートも日本の排他的経済水域(EEZ)で完結しており、中国・韓国などの外国船は漁獲できない。日本が排他的に利用できる資源である。
 年齢別漁獲尾数推移のグラフをみると、1980年代からの乱獲で、資源の大部分を獲り尽くしてしまったことがわかる。普通の先進漁業国なら、禁漁にして資源の回復を待つところだが、日本は全く逆の方向に舵を切った。「親がいなければ、子どもを獲ればよい」という発想により、漁具メーカーと漁業者が共同で、稚魚を効率的に獲るための漁具を開発し、90年代にはすっかり未成魚中心の漁獲に切り替わった。
 日本もノルウェーのような持続的に利益が出る漁業に転換すべきである。そのために必要なのは、国の漁業政策の転換だ。
 漁業先進国の政策を参考に、国が何をすべきかを整理してみよう。
(1)漁獲枠の設定を改善する
 日本政府は、97年から、サバを含む7魚種に漁獲枠を設定しているが、資源の減少に歯止めがかからない。漁業者ががんばっても、獲り切れないような過剰な漁獲枠を設定しているからである。
(2)漁獲枠の個別配分
 日本の漁獲枠は、全体の総漁獲量を決めているだけであり、誰が漁獲枠を使うかは早い者勝ちである。漁獲枠を適正水準まで下げたなら、漁獲枠を巡る漁業者間の熾烈な競争を引き起こすのは目に見えている。
 麻生政権時代に、規制改革会議によって、個別漁獲枠制度の導入が議論されたことがあった。それに対する水産庁の回答は、次のようなものであった。
(1)日本では、漁業者による自主的なきめ細かい操業規制が行われており、公的機関が規制を導入して、漁獲競争を緩和する必要がない
(2)管理コストがかかるので難しい
(詳細は「http://www.jfa.maff.go.jp/j/suisin/s_yuusiki/pdf/siryo_20.pdf」参照)
 つまり、「現状でも問題がないし、お金もかかるから、やりたくない」ということだ。
 日本の漁業は瀕死の状態ではあるが、解決策はある。日本漁業が苦しんでいる問題は、世界的にはとっくに解決済みなのだ。病名は明らかであり、個別漁獲枠制度という治療法も確立されている。国がやるべき漁獲規制をすれば、日本の漁業は必ず復活する。
”と報道した(リンクはこちら)。

 こちらの反論材料も乏しいのであるが,どうも問題解決の手順が逆のように思う。

・「この資源は産卵場も回遊ルートも日本の排他的経済水域(EEZ)で完結しており、中国・韓国などの外国船は漁獲できない。日本が排他的に利用できる資源である。」とあるが,この発想は甘いのではないか。
 「中国・韓国などの外国船」にとっては「日本の排他的経済水域(EEZ)」などあってもなきがごとしである。時折,海上保安庁や水産庁によって摘発はされるが,そんなものは本当に氷山の一角だろう。
 そうでなくとも「日本の排他的経済水域(EEZ)」内には,「中国・韓国」との暫定水域が非常に広く存在している(リンクはこちら)。
 その中では実質的に日本漁船は締め出されているので,日本漁船は狭い漁場に押し込められている。

・したがって「年齢別漁獲尾数推移のグラフをみると、1980年代からの乱獲で、資源の大部分を獲り尽くしてしまったことがわかる。」とあるが,これは因果関係が少し違うのではないか。
 「乱獲」したから減ったのではなく,「乱獲」されているから仕方なくそれを避けて狭い漁場で取るから,「乱獲」になってしまっているというところではないか。

 問題を根本的に引き起こしている中韓を批判せずに表面だけを見て自国を批判するのは,自虐史観の強い日本の学者らしい発想である((注)最初にアップしてから表題を少し変更した。他の物も読むとこの著者が筋金入りの自虐論者だと分かったからである。)。
 漁業者側からの反論を見てみたいものである。

 ちなみに当方は同じような感想を我が国のデフレ対策論議にも感ずる。「問題を根本的に引き起こしている中韓(人民元やウォンの為替操作)を批判せずに表面(米の金融緩和に対する日銀の対応)だけを見て自国を批判するのは,自虐史観の強い日本の学者らしい発想である。」ということである。
  1. 2013/08/22(木) 09:00:38|
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