金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

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"尖閣侵入でも…何もできないグレーゾーン 六法片手の作戦立案" 必要な対処をサボタージュするための口実を探しているとしか思えない!!

 3月20日の産経新聞は,”【集団的自衛権 第1部 欠陥法制(3)】尖閣侵入でも…何もできないグレーゾーン 六法片手の作戦立案
《航空自衛隊那覇基地を緊急発進(スクランブル)で飛び立った2機のF15戦闘機は、中国のレーダーに映らないよう東シナ海の海面をなめるように超低空で飛行。中国機の真下に入ると急上昇し、追い払う》
 一昨年9月の尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化以降、中国軍機が尖閣周辺などで日本領空に接近する飛行が急増する中、空自が編み出した撃退法だ。効果的だが、領空侵犯の恐れが強い時しか使わない。強い威圧で刺激すれば攻撃されかねず、空自は武器使用に不安も抱えているためだ。
 仮に中国軍機に空自の1機が撃墜されても、別の1機の空自パイロットは撃墜される瞬間を視認した場合にしか反撃できない。刑法の正当防衛の要件である「急迫不正の侵害」はすでに終わっていると認定されるためで、「自衛権」ではなく「警察権」に基づく対抗措置は軍事的合理性が度外視されてしまう。

尖閣防衛で露呈
 「海」のグレーゾーンも明日にも起きかねない。中国による尖閣奪取だ。
 シナリオは3つの局面に大別される。
 (1)中国漁船が尖閣周辺海域に大挙して押し寄せ、日本領海に侵入。海上保安庁巡視船は攻撃を受け、一部の漁船が尖閣に接岸し中国人が不法上陸-。
 この局面は海保が前面に出る。漁船を強制的に停止させる権限を持つが、漁船が量で圧倒する事態は海保だけでは対処しきれない。
 だが、近くに海上自衛隊の艦艇がいても、海上警備行動が発令されない限り動けない。海保巡視船が攻撃されても、海自艦艇は海保巡視船を管理下に置いていないため、正当防衛も適用しにくい。
 (2)上陸した中国人グループは武器をちらつかせ、中国人民解放軍の特殊部隊であることを示唆-。
 自衛隊に本格的な武力行使が可能な「防衛出動」を首相が命じることができるのは、「組織的かつ計画的な武力攻撃」を認定できるケースだけだ。外国勢力による尖閣不法上陸は、組織的かつ計画的な武力攻撃とは認定しづらい。
 防衛出動ではなく「治安出動」「海上警備行動」で陸上・海上自衛隊を展開させることはできる。ただしそれらは警察権行使にあたり、外国勢力を制圧する武器使用は許されない。
 (3)中国公船が漁民保護の名目で尖閣に向かい、拠点を構築し、中国国営メディアは実効支配を宣言-。
 悲観的なシナリオを踏まえ、海自幹部は「法的な隙間を埋め、自衛隊を早い段階から投入し、効果的に運用できるようにする『領域警備法』を制定すべきだ」と訴える。法的な隙間を埋めることは自衛隊と海保、警察の3者の対応の隙間を埋めることにもつながる。

強制排除できず
 安倍首相はグレーゾーンの一例として「潜没航行をする外国潜水艦が日本領海に侵入し徘徊を継続する場合」も挙げた。
 潜没潜水艦が領海に侵入しても、海自はソナーで潜水艦の位置を捕捉し続けるだけで、海上警備行動が発令されたとしても任務は退去要求が加わる程度だ。長時間にわたり航行されても「武力攻撃」とは認められず、強制排除はできない。
 海自幹部は「他の国だったら、主権を侵害されれば個別的自衛権で強制排除する。それは国際法上、何の問題もないが、日本は自衛権行使に厳しい制約を課しすぎている」と指摘する。
”と報道した(リンクはこちら)。

 産経新聞は一体どこから吹き込まれてこんなおかしな主張をするのか。
 まず「刑法の正当防衛の要件である「急迫不正の侵害」はすでに終わっていると認定されるためで、「自衛権」ではなく「警察権」に基づく対抗措置は軍事的合理性が度外視されてしまう」とあるが、たとえ「急迫不正の侵害」がすでに終わっていても、そのような犯罪行為を行った相手方は直ちに逮捕しなければならない。
 航空機の場合における逮捕とは強制着陸ということになる。そして応じない相手方は「撃墜」というのが普通の解釈である。そのことは次の報道からも明らかである。

 昨年10月28日の産経新聞は,”中国政府に厳重抗議 領海侵入で菅長官
 菅義偉官房長官は28日午前の記者会見で、中国海警局の船4隻が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に侵入したことに関し「中国公船による侵入事案が多発していることは極めて残念、遺憾だ」と述べ、外交ルートを通じて厳重に抗議し、速やかな退避を求めたことを明らかにした。
 領空侵犯した無人機が警告に従わない場合、撃墜を含めた強制措置を取る日本政府方針に中国側が反発していることについては、「領空侵犯への対応は国際法、自衛隊法にのっとり行われる。法治国家なので国際法を順守するのは当たり前だ」と強調した。
”と報道した(リンクはこちら)。

 「自衛隊法」には「領空侵犯」なら「撃墜」できるとする規定もないが、それが可能なら「中国軍機に空自の1機が撃墜」された場合も可能である。

 
 また上の記事で「海自艦艇は海保巡視船を管理下に置いていないため、正当防衛も適用しにくい」とあるが、これもおかしな主張である。
 「海保巡視船を管理下に置いて」を置いていようといまいと、犯罪行為が行われたならば、可能な限り直ちにその犯罪行為の実行を中止させる行為を行うべきである。それが公務員の務めというものである。
 犯罪関係で一般的に公務員の義務として法定されているのは、刑事訴訟法239条2項の「2 官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。」だけであるが、可能なことを行わないのは、公務員の職務専念義務に違反しているとしか言えない。

 また「ただしそれらは警察権行使にあたり、外国勢力を制圧する武器使用は許されない」とあるのもおかしな解釈である。
 「警察権行使」に必要な「武器使用」は相手の装備との相関関係において決められるべきものであって、相手が重装備であれば当然こちらもそうでなければならないものである。

 また「長時間にわたり航行されても「武力攻撃」とは認められず、強制排除はできない」も同様におかしな解釈である。
 確かに船舶の場合は、国連海洋法条約上の無害通航権の問題があって国際法の解釈が分かれているのは事実である。
 しかし「潜没潜水艦」の場合はそんな配慮は不要である。
 理屈は「領空侵犯した無人機が警告に従わない場合、撃墜を含めた強制措置を取る日本政府方針」と同様でなければならない。

 政府や自衛隊の口振りはむしろ事なかれ主義から必要な対処をサボタージュするための口実を探しているとしか思えない。
  1. 2014/03/20(木) 16:35:12|
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