金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

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愛知県の課題・問題点(地震対策)---「耐震」に偏り過ぎで「集団移転」や「高層化」に力を入れるべき!!

 昨日の続きであるが、昨日の「あいちビジョン2020」の「Ⅰ 2030年の社会経済の展望」の中に、
3.災害リスクの増大と環境・エネルギーリスク
  ○南海トラフの巨大地震がいつ起きてもおかしくない状況にあり、防災・減災の取組が求められる(30年以内にM8以上の地震が起きる確率は60~70%)

とあったので、愛知県の地震対策を見ておきたい。

 愛知県の平成27年度当初予算の中で、地震対策に関し金額5,000万円以上のものは次のとおりである(リンクはこちら)。

16 防災情報通信ネットワーク運営費 867,813千円
   (外に債務負担行為 2,684,872千円)
   防災ヘリコプターの更新
 18 南海トラフ地震等対策事業費補助金 200,000千円
   対 象 市町村
 20 民間住宅・建築物耐震診断費補助金 375,384千円
   対 象  市町村等
   補助率の引上げ
    防災上重要な建築物
     1/6 → 1/4
 21 民間住宅耐震改修費補助金 366,996千円
   対 象  市町村
 22 民間建築物耐震改修費補助金 117,847千円
   対 象  市町村
   対象事業の拡大   避難路沿道建築物
             防災上重要な建築物
 23 県立学校耐震改修費 9,790,905千円
   (外に債務負担行為 315,199千円)   
    耐震改修工事 106棟
    先行設計    34棟
 24 県有施設耐震改修費 514,784千円
 25 警察本部庁舎耐震改修費 3,531,633千円
   (外に債務負担行為 5,846,449千円)


 これを見ると、非常に「耐震」の文字が多い。16と18以外はすべてである。要するにほとんど建築物の耐震工事に費用をかけているということである。
 確かにそのことは重要である。建築物が倒壊すれば人命が一瞬にして奪われる可能性が高いからである。
 実際に愛知県が平成26年5月に公表した「愛知県東海地震・東南海地震・南海地震等被害予測調査結果」においてはこの点は次のとおりとなっている(リンクはこちら)。

○ 「過去地震最大モデル」による想定では、冬・深夜(5 時)のケースの場合、県全体の死者数は6,400 人と想定される。要因別では、浸水・津波による死者数が3,900人となっており、全体の約61%に上る。また、建物倒壊等による死者数が2,400 人となっており、全体の約38%に上る。」(15頁)

○「理論上最大想定モデル」では、地震:陸側ケース、津波:ケース①、冬・深夜(5時)の場合に死者数が最大となり、県全体で死者数29,000 人と想定される。要因別としては、建物倒壊等による死者が14,000人となっており、全体の約48%に上る。また、浸水・津波による死者数が13,000 人となっており、全体の約45%に上る。」(38頁)

 当然のことながら地震規模が大きいほど「建物倒壊等による死者数」の比率が高まっている。

 では死者数の半分を占める「浸水・津波」への対策はどうなっているのか。
 これについては冒頭の平成27年度当初予算の中では、次のとおりである。

5 木曽三川流域津波浸水対策広域連携推進費 278千円
 13 緊急津波対策防災訓練推進事業費 1,814千円


 こちらは拍子抜けするほど金額が小さい。その理由は何か。
 おそらく「浸水・津波」対策については、参考的に掲載されている「地震対策関連事業(他事業関連分)」(8頁)の中に含められているのだろう。

 実際に愛知県が平成26年12月に公表した「第3次あいち地震対策アクションプラン」では、「対策ターゲット 1-2 浸水・津波から命を守る」と題して「浸水・津波」対策を掲げている。
 このうちソフト事業を除いてハード事業だけ抜き書きすると次のとおりである。

対策ターゲット 1-2 浸水・津波から命を守る

<アクション項目>
6. 浸水・津波に対する避難施設等の確保の促進 ★
  市町村における避難場所の確保や避難路の設置、避難場所などへの避難誘導標識等の設置を促進します。また、高速道路法面の避難場所としての利用のための調整を推進します。
  ●南海トラフ巨大地震等対策事業費補助金の「緊急浸水・津波総合対策事業(浸水・津波避難施設整備事業)」を活用する市町村 該当市町村全て(27 市町村)
7. 農業水利施設の浸水・津波避難施設としての利用の推進 ★
  農業水利施設の屋上等高所へ避難するための階段等を設置します。
  ●27箇所
8. 河川・海岸堤防の耐震化等の推進 ★
  津波等により浸水することを防ぐため、堤防等の耐震化を推進します。また、津波が堤防を越えた場合にも流失しにくくするため、粘り強い構造への強化等を推進します。
  ●農地海岸堤防の耐震化 2.4km
  ●河川堤防の耐震化 57.2km
  ●建設海岸堤防の耐震化 20.7km
  ●建設海岸堤防の補強・補修 5.0km
9. 港湾・漁港の海岸堤防の耐震化等の推進 ★
  津波等により浸水することを防ぐため、堤防等の耐震化及び新設を推進します。
  また、津波が堤防を越えた場合にも流失しにくくするため、粘り強い構造への強化等を推進します。
  ●港湾海岸堤防の耐震化 2.9km
  ●漁港海岸堤防の耐震化 3.4km
  ●港湾海岸堤防の補強・補修 0.9km
  ●漁港の津波対策施設の新規設置 1.4km
10. 河川・海岸の水閘門・排水機場等の耐震化の推進 ★
  河川の河口部や海岸にある水閘門等が、地震後も操作が可能となるよう耐震補強等を推進します。また、排水機場については、地震後の地域の排水機能を確保するため耐震補強を推進します。
  ●河川の水閘門・排水機場等の耐震化 27施設
  ●建設海岸の水門等の耐震化 20基
  ●港湾海岸の水門等の耐震化 18基
  ●漁港海岸の水門等の耐震化 32基
11. 河川・海岸の水門等の自動閉鎖化・遠隔操作化の推進 ★
  津波の到達時間が短い地域等における河川・海岸の主要な水門等の自動閉鎖化・遠隔操作化を推進します。
  ●河川の水門等の自動閉鎖化・遠隔操作化 3 施設
  ●建設海岸の水門等の自動閉鎖化・遠隔操作化 12 施設
  ●港湾海岸の水門等の自動閉鎖化・遠隔操作化 5 施設
  ●漁港海岸の水門等の自動閉鎖化・遠隔操作化 10 施設
12. 農業用排水機場の耐震化等の推進 ★
  地震後の地域の排水機能を確保するため、農業用排水機場の耐震化、農業用排水路の整備を推進します。
  ●排水機場の耐震化 60 箇所
  ●排水路の耐震化 39.3km
13. 海岸防災林の機能の維持・向上
  堤防の背後に位置し、飛砂防備や潮害防備とともに津波の減勢効果を併せ持つ海岸防災林の機能の維持・向上を図ります。
  ●継続的な保育、改植工等の実施 270ha


 こちらもやたらに「耐震」の文字が目立つ。愛知県はよほど「耐震」が好きなようである。
 これらが平成27年度当初予算の中にどれほど確保されているかは、「地震対策関連事業(他事業関連分)」(8頁)では明確ではないが、今後随時採用されていくことは疑いないだろう。

 また愛知県としては「耐震」以外には当然、「避難」にも力を入れている。
 しかし高齢者の一人暮らしが多くなっている現状ではそれでは限界があるように思う。
 やはり南海トラフ地震に関して内閣府が提唱する「集団移転」や「避難施設」から一歩進んでの住宅そのものの高層化などを積極的に実行していくべきと思う(リンクはこちら)。
  1. 2015/08/19(水) 08:13:45|
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