金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

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愛知県稲沢市の地震対策---「液状化」の対策が明示されていないのは個別の被害が把握しにくいからか?

 昨日紹介したもう一つの課題である「イ 公共施設の老朽化」については、「稲沢市行政経営改革プラン(平成27年度~平成31年度)」の中では「これらの施設は建築後30年以上経過したものが多く、全体の7割を占めます。」としか言及されていない(リンクはこちらの9頁)。
 そこでこれに関して大きな被害が発生する契機となる「地震」に対する対策についても少し見ておきたい。

 稲沢市の「地域防災計画」において地震の被害想定は次のとおりである(リンクはこちらの203頁)。

(ア) 調査対象とした地震・津波

 a 「過去地震最大モデル」
 ○ 南海トラフで繰り返し発生している地震・津波のうち、発生したことが明らかで規模の大きいもの(宝永、安政東海、安政南海、昭和東南海、昭和南海の5地震)を重ね合わせたモデルである。

 b 【補足】「理論上最大想定モデル」
 ○ 南海トラフで発生する恐れのある地震・津波のうち、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震・津波を想定。千年に一度あるいはそれよりもっと発生頻度が低いものである。(※国が平成24年8月29日に公表した「あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震・津波モデル」。)

(イ)結果

 a 「過去地震最大モデル」
 <揺れ、液状化>
  ○ 市内のほぼ全域で震度6弱の強い揺れが想定される。
  ○ 市内のほぼ全域で液状化危険度が高い。
 <浸水・津波>
  ○ 本市に津波は到達しないとされたが、 堤防等の被災を考慮した場合には、ゼロメートル地帯においては、浸水する可能性がある。

 b 【補足】「理論上最大想定モデル」に基づく想定
 <揺れ、液状化>
  ○ ほぼ全域で震度6弱から震度6強の強い揺れが想定されるほか一部では震度7の非常に強い揺れが想定される。
  ○ 市内のほぼ全域で液状化危険度が高い。
 <浸水・津波>
  ○ 本市に津波は到達しないとされたが、 堤防等の被災を考慮した場合には、ゼロメートル地帯においては、浸水する可能性がある。


 これを見ると、「○ 市内のほぼ全域で液状化危険度が高い。」とあるように、「液状化」を危惧していることが分かる。これは若干、内陸の水田地帯ならではである。

 反面、「○ 本市に津波は到達しないとされた」とあるように、「津波」被害については楽観視しているようである。

 したがって対策は次のとおり事実上、「揺れ対策」だけである。

1 揺れ対策の充実に関する事項
 地震による建築物の倒壊等から市民の生命や財産を保護するため、住宅や学校施設及び不特定多数の者が利用する大規模建築物等や地震の際の避難などに必要な道路沿いの建築物、防災拠点となる建築物の耐震化を促進すること。
 また、上下水道、道路、鉄道、河川、農業水利施設等の社会インフラの耐震性強化を図ること。また、道路については、広域交通ネットワークのリダンダンシーを確保する観点から整備を促進すること。

 2 津波及び浸水対策の充実に関する事項
 津波及び堤防等の被災によるゼロメートル地帯の浸水からの迅速かつ確実な避難を実現するため、避難場所や避難路等の整備、津波浸水想定を踏まえた土地利用等ハード・ソフトの施策を柔軟に組み合わせて総動員する「多重防御」による地域づくりを推進すること。


  上記の中で聞き慣れない用語としては、「リダンダンシー」だろう。
 これは国土交通省の用語解説では次のようにある(リンクはこちら)。

リダンダンシー(redundancy)   「冗長性」、「余剰」を意味する英語であり、国土計画上では、自然災害等による障害発生時に、一部の区間の途絶や一部施設の破壊が全体の機能不全につながらないように、予め交通ネットワークやライフライン施設を多重化したり、予備の手段が用意されている様な性質を示す。

 要するに「ネットワーク」の「多重化」という意味で使っているようである。これは地震抜きにしても当然である。

 さて8月21日のエントリーで、愛知県庁の地震対策を紹介したときに、「これを見ると、非常に「耐震」の文字が多い。」と書いたのであるが(リンクはこちら)、こちらもそうである。
 ただ「○ 本市に津波は到達しないとされた」ということであれば、対策はそれに尽きるのだから、むしろそれは当然である。

 それからここでは「液状化」に対する対策が明示されていないのであるが、これはなぜだろうか。
 一つ考えられることは、「液状化」は地表では点的にどこに発生するか分からないので、個別の被害が把握しにくいからだろうか。
  1. 2015/09/03(木) 07:57:33|
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