金子吉晴(日本の自存自衛を取り戻す会)    行動保守運動の一員として真に戦後レジームからの脱却を追求しています。

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"「緊縮財政路線見直しを」 田村特別記者が講演 千葉「正論」懇話会" 平成26年度だけとれば確かに緊縮財政だが歳出のGDP比はアメリカや中国よりはかなり高いのだから少なくともこれがデフレ圧力の原因だとは言えない!!

 12月8日の産経新聞は,”「緊縮財政路線見直しを」 田村特別記者が講演 千葉「正論」懇話会
 千葉市中央区の京成ホテルミラマーレで7日に開かれた千葉「正論」懇話会(会長=千葉滋胤・千葉商工会議所顧問)の第54回講演会。本紙特別記者で経済ジャーナリストの田村秀男氏は、安倍晋三政権の経済政策アベノミクス「第2ステージ」に向けた課題として、「金融政策だけでは脱デフレを達成できない」と指摘し、緊縮財政路線の見直しを訴えた。
 ◆講演要旨 一番の問題点はチャイナリスク

 安倍首相はアベノミクスの第2ステージで、名目国内総生産(GDP)600兆円を目指している。
 これまでのアベノミクスは、量的金融緩和政策による円安と株高効果が最大の成果である。しかし、金融政策だけで脱デフレを達成するのは限界が見えている。日本銀行が資金を追加供給しても、企業が収益を内部留保しているため経済成長にはつながらない。平成26年度の消費税増税により税収は伸び続けているが、緊縮財政のため増えた分が民間に還流されていない。デフレ圧力が再燃しているさなかに緊縮財政を取るのは自らの首を絞める話だ。
”と報道した(リンクはこちら)。

 「平成26年度の消費税増税により税収は伸び続けているが、緊縮財政のため増えた分が民間に還流されていない。」とあるのは、果たして正しいだろうか。

 近年の国の一般会計における税収と支出済歳出額の推移は次表のとおりである(リンクは税収はこちら、支出済歳出額はこちらこちらこちら)。
       (単位:兆円)
年度税収支出済歳出額
平成1951.081.8
平成2044.384.7
平成2138.7101.0
平成2241.595.3
平成2342.8100.7
平成2443.997.1
平成2547.0100.2
平成2654.098.8
平成2754.596.3

 平成26年度の消費増税によって税収は増加したが、逆に支出済歳出額は減少しているのだから、これだけとれば確かに「緊縮財政」と言って良い。

 しかしこれは平成21年度のリーマン・ショック対策と平成23年度の東日本大震災対策の影響も大きいのであって、平成19年度や平成20年度の水準と比較すれは、必ずしも「緊縮財政」とは言えない。

 しかも財政支出は一般会計だけでなく特別会計もあれば、国だけでなく地方もある。
 国全体の財政支出がどれだけあるかというと、総務省統計局の「日本統計年鑑」によれば、平成27年度予算で、一般会計と特別会計の間や国と地方の間のお金のやり取りである重複額を控除しても、「再差引純計額」にあるとおり、「292,211」(10億円)、つまり292.2兆円もある(リンクはこちら)。

 これは今年の名目GDPを500兆円と想定すれば財政支出乗数は、500÷292.2=1.71ということである。
 財政出動論者は財政支出乗数を3と想定することが常であるが、とんでもない勘違いである。
 また民間の投資乗数は一体どこへ行ったのかという状況である。

 また我が国の財政支出は国際的に見て低い水準なのか。
 これについて「世界の歳出(対GDP比)ランキング」というサイトでは、日本は53位で「40.27」(%)になっている(リンクはこちら)。

 「40.27」(%)ということは名目GDPを500兆円と想定すれば200兆円ほどだから、さきほどの「日本統計年鑑」の数字よりはかなり小さい。
 説明に「政策的経費や公債利払い費、社会保障給付費を合計したもの」とあるから、全部の歳出額ではないということだろう。

 いずれにせよ74位のアメリカはもちろんのこと、統計数字の信頼性には疑問があるが、何と共産主義体制である109位の中国よりもかなり高いのだから、少なくともそれほど低い水準ではないことが分かる。

 しかし何よりも言いたいのは財政支出の水準が「デフレ圧力」の原因なのかということである。
 これについては11月17日のエントリーで、この20年間における名目GDPに占める色々な構成要素の比率を計算し、「純輸出の比率の低下が我が国の不況の最大原因であることは一目瞭然」としたところである(リンクはこちら)。
 これからすれば明らかに、財政支出の水準が「デフレ圧力」の原因とは言えないだろう。
  1. 2015/12/10(木) 18:07:04|
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