金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

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"消費税増税による悪影響はリーマン、震災をはるかに上回っている" この著者の主張が逆説的にアベノミクスに対する無用な支持を煽っていることは確か!!

 4月15日の新聞は,”【お金は知っている】消費税増税による悪影響はリーマン、震災をはるかに上回っている
 来年4月に予定されている消費税率の10%への引き上げについて。安倍晋三首相は「リーマン・ショックまたは東日本大震災級の災厄でも起きない限り、予定通り引き上げる」と再三再四にわたって明言している。
 すると、財務省や与党の増税派は、今の経済動向からみて、首相が基準とするほどの衝撃を日本経済は受けていないと断じ、安倍首相周辺もその見方にほぼ同意せざるをえなくなっている。
 実際にはどうか。リーマン後、あるいは東日本大震災後に比べて、2014年4月以降の経済の落ち込みは軽いのだろうか。
 そこで内閣府が毎月発表している消費総合指数を取り上げてみた。
 グラフを見よう。リーマン・ショック、東日本大震災、そして8%消費税率引き上げのそれぞれの後の状況を比較すると、消費に最も激しく打撃を与えたのは消費税増税であることが一目瞭然だ。リーマン時の場合9カ月後には消費水準がリーマン前に回復した。東日本大震災時では5カ月後に震災前の水準に回復した。
 これに対し、14年4月の消費税増税の後2年たったが、消費水準は落ち込んだままだ。
 さらに、1997年4月の消費税率5%への引き上げ後と比べると、やはり今回のほうの後遺症がはるかに重い。
 消費税増税ショックはリーマン・ショックや東日本大震災をはるかにしのぐとみなすべきなのだ。このまま、来年4月に予定通り増税すべきだと主張する財務官僚や与党関係者、あるいはメディアはまるで、日本経済に自殺を迫っているようなものである。(産経新聞特別記者・田村秀男)
”と報道した(リンクはこちら)。

 「先の消費税増税はリーマン・ショックまたは東日本大震災級の衝撃をもたらしている。」とあるが、短期的にはそう言えても、「消費税増税」は「経済の落ち込み」、つまりデフレや不況の本質的原因と言えるだろうか。

 そのことはいつも引用する名目GDPの統計からはっきりしている(リンクはこちら)。
 分析の方法は2つある。第1は全体との比較であり、第2は絶対額による比較である。

 まず第1については、2月15日のエントリーで次表のとおり示したところである(リンクはこちら)。
  (単位:10億円)
暦年国内総生産(支出側)民間需要左の比率公的需要左の比率純輸出左の比率比率の計
1994/1-12.495,743.40369,823.3074.60%,116,058.4023.41%9,861.701.99%100.00%
2014/1-12.486,938.80377,750.5077.58%124,330.0025.53%-15,141.70-3.11%100.00%
2015/1-12.498,896.50378,397.9075.85%125,284.0025.11%-4,785.40-0.96%100.00%

 この数字を見ると、「消費」つまり「民間需要」の比率は2015年に若干の落ち込みがあることは事実であるが、しかしまだ1994年の数字は上回っている。

 第2については、名目GDPの構成項目の増減率を計算すると次表のとおりである。
  (単位:10億円)
暦年国内総生産(支出側)民間需要公的需要純輸出
1994/1-12.495,743.40369,823.30116,058.409,861.70
2015/1-12.499,095.60378,637.80125,243.30-4,785.40
増減率(%)0.72.47.9-148.5

 確かに「民間需要」の「2.4」%も決して高いとは言えないが、やはり最大の「経済の落ち込み」は貿易収支、つまり「純輸出」の「-148.5」%である。
 この著者がいつも主張する財政出動、つまり「公的需要」に至ってはむしろ「7.9」%と順調な増加である。

 以上のことからすれば、「消費税増税」は「経済の落ち込み」、つまりデフレや不況の本質的原因とは言えないだろう。

 それではなぜ「経済の落ち込み」が生ずるのか。
 その答えは、この著者自身が別のコラムで書いている。

 3月25日のZAKZAKは,”【お金は知っている】著名教授の「ご託宣」を請うまでもない デフレ下の増税は真逆の結果を招く
 春闘が盛り上がらない。経営側がチャイナリスクの高まりなど、景気の先行きが不透明なため賃上げに慎重になっていることが主な理由に挙げられるが、それは経団連での話だ。
 全雇用の7割を占める中小企業を含めた全産業でみると、デフレ圧力が主因である。その事態を招いたのは、政府の消費税増税と緊縮財政によるものだ。そのことは、米国の著名経済学教授の「ご託宣」を請うまでもない。
 筆者は日本型デフレについて、消費者物価の下落幅よりはるかに大きく賃金が下がることが特徴だと、10年近く前から定義してきた。グラフをみるとその「法則」に日本経済が囚(とら)われていることがわかる。(産経新聞特別記者・田村秀男)
”と報道した(リンクはこちら)。

 「筆者は日本型デフレについて、消費者物価の下落幅よりはるかに大きく賃金が下がることが特徴だと、10年近く前から定義してきた。」とあるのはそのとおりだと当方も思う。
 ではなぜ「賃金が下がること」が生じるのか。

 この著者は「その事態を招いたのは、政府の消費税増税と緊縮財政によるものだ。」としているが、上の報道で示した名目GDPの構成項目の状況からすれば、この説明は明らかに間違っている。

 ではその原因は何か。当方はそれはやはり海外と競争していることしかあり得ないと思う。
 ではそのことはやむを得ないのか。多くの日本人はそう考えている。

 しかし当方はそれは間違いだと思う。
 そのことは変動相場制度が理論どおりに機能していればあり得ないのである。
 しかし現状は為替操作をしている支那や南朝鮮と実質的に固定為替で結ばれてしまっている。
 そんな現状を放置していれば、支那や南朝鮮と一人当たりの実質GDPが同じになるまで、我が国の「賃金が下がること」が生じるのは、むしろ経済学の理屈どおりだと言える。

 この著者の「産経新聞特別記者・田村秀男」がこのような明らかな誤った主張をしているのは、意図的なのかそれとも単に事実を誤認しているのかはよく分からないが、逆説的にアベノミクスに対する無用な支持を煽っていることは確かである。
  1. 2016/04/21(木) 00:04:39|
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