金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

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"なぜ賃金は伸び悩むのか、たった一つのシンプルな理由" 残念ながら経済の専門家がこのような受動的対応しかできないようでは国際的賃金水準の乖離が収斂するまでは賃金デフレが続くことは避けられない!!

 4月21日のエントリーで、「産経新聞特別記者・田村秀男」の主張に対して次のとおり書いた(リンクはこちら)。

筆者は日本型デフレについて、消費者物価の下落幅よりはるかに大きく賃金が下がることが特徴だと、10年近く前から定義してきた。」とあるのはそのとおりだと当方も思う。
 ではなぜ「賃金が下がること」が生じるのか。

 この著者は「その事態を招いたのは、政府の消費税増税と緊縮財政によるものだ。」としているが、上の報道で示した名目GDPの構成項目の状況からすれば、この説明は明らかに間違っている。

 ではその原因は何か。当方はそれはやはり海外と競争していることしかあり得ないと思う。
 ではそのことはやむを得ないのか。多くの日本人はそう考えている。

 しかし当方はそれは間違いだと思う。
 そのことは変動相場制度が理論どおりに機能していればあり得ないのである。
 しかし現状は為替操作をしている支那や南朝鮮と実質的に固定為替で結ばれてしまっている。
 そんな現状を放置していれば、支那や南朝鮮と一人当たりの実質GDPが同じになるまで、我が国の「賃金が下がること」が生じるのは、むしろ経済学の理屈どおりだと言える。



 この「ではそのことはやむを得ないのか。多くの日本人はそう考えている。」という部分に全く当てはまる主張が「大和総研コラム」に掲載されている(リンクはこちら)。

なぜ賃金は伸び悩むのか、たった一つのシンプルな理由
掲載日 : 2016年5月2日
大和総研エコノミック・インテリジェンス・チーム エコノミスト 小林俊介

 長年に亘り続いてきた賃金デフレの背景として、巷間、多種多様な解説がなされている。しかし一言で言ってしまえば、賃金が上がらないのは、賃金が「高すぎる」からに他ならない。1990年代以降、冷戦崩壊に伴う新興国の参入とIT革命により国際的な労働競争が激化し、とりわけ2000年代以降中国が国際貿易市場への参入を強める中、地理的にアジアと近接した日本に強いデフレ圧力がかかり続けてきた。日本の賃金が伸びないのは、こうした国々に比べて過当に賃金が高いためだ。事実、中国が改革開放を志向し始めた頃、日中の単位労働コスト (生産性を調整した賃金水準、ULC) には数十倍以上の開きがあった。しかし賃金には「粘着性」、言葉を換えれば「下方硬直性」が存在する。日本の賃金は「上昇率が鈍化」したものの、顕著に「下落」することはなかった。結果として、他国対比で生産性に見合わないほど高水準となった日本の賃金は、調整されることなく温存されてきたのである。

 このことは裏を返せば、国際的なULCの乖離が (受動的に) 収斂するまでは賃金デフレが続くという結論を保証することになる。もちろん、過去数十年間に亘る中国経済の拡大の中で中国のULCは上昇し、かつて見えなかった日中間でのULCの収斂条件の達成が見えてきた。こうした文脈の中で最終的に残された乖離を埋める目的で導入されたのが量的・質的金融緩和による円安誘導だったのだろう。実際2015年6月、円が対元で直近の安値を付けた頃、日中のULCは戦後初めての逆転を記録した。しかし昨夏以降、ゲームのルールが変わってしまった。中国が人民元を切り下げ、中国においても賃金の伸びが鈍化している。だからこそ日銀は2016年に入って、もう一段の金融緩和を迫られたのだろう。



 当方が書いた「ではそのことはやむを得ないのか。多くの日本人はそう考えている。」という部分に当てはまるのは、
1990年代以降、冷戦崩壊に伴う新興国の参入とIT革命により国際的な労働競争が激化し、とりわけ2000年代以降中国が国際貿易市場への参入を強める中、地理的にアジアと近接した日本に強いデフレ圧力がかかり続けてきた。日本の賃金が伸びないのは、こうした国々に比べて過当に賃金が高いためだ。
このことは裏を返せば、国際的なULCの乖離が (受動的に) 収斂するまでは賃金デフレが続くという結論を保証することになる。
とある部分である。

 このような主張のどこが間違っているかというと、当方は「そのことは変動相場制度が理論どおりに機能していればあり得ないのである。」と書いたのであるが、これは正確に言えば、「購買力平価説」どおりの結果であればということである。

 「購買力平価説」とは、
購買力平価説(PPP: Purchasing Power Parity)
●円建て為替レートをE、日本での物価水準をP、外国の物価水準をP*とすると、E=P/P*
<ビッグマック・インデックス>
 某大手ハンバーガーチェーン店のある主力商品・ビッグマックは、ほぼ同質のものが世界各国で販売されている。エコノミスト社(The Economist)は、その1個当たりの価格を基準にPPPベースの為替レートを計算し、これをビッグマック・インデックス(指数)としている。例えばアメリカで1個3ドル、日本で360円ならば、ビッグマック・インデックスは1ドル=120円、となる。

とするものである(リンクはこちら)。

 この場合、「物価水準」を比例的に表すものは「賃金」である。
 したがって、日本での賃金をW、外国の賃金をW*とすると、E=P/P*=W/W*、である。
 支那での時給については次のような報道がある。

 5月4日のRecord Chinaは,”中国の最低時給が急騰、韓国に近づく=苦しむ在中国韓国企業―中国メディア
 2016年5月1日、環球網によると、中国の最低時給が韓国に近づき、在中韓国企業の負担になっている。
 韓国貿易協会北京代表処は1日、中国5大都市の最低時給(2015年)を発表した。北京18.7元、上海18元、天津18.5元、深セン18.5元、広州18.3元という結果になった。5都市の平均値は18.4元で韓国の59.2%にまで達している。2010年の40.3%から20ポイント近くの急上昇で、中国の労働コストが韓国に接近していることが明らかとなった。
”と報道した(リンクはこちら)。

 「5都市の平均値は18.4元」とあるから、日本の時給を1,000円とするなら、望ましい円・人民元の為替レートは、
   E=W/W*=1,000円/18.4元=54.3円/元
となる。

 しかし現実の為替レートは、16.9733円/元である(リンクはこちら)。
 現実の為替レートは望ましい為替レートの1/3以下に安過ぎるということである。

 要するにこの「大和総研コラム」の主張は、民間のエコノミストらしく現実を追認するだけで政策的考慮が全くないということである。

 残念ながら経済の専門家がこのような受動的対応しかできないようでは、「国際的なULC」つまり「賃金水準」の「乖離が (受動的に) 収斂するまでは賃金デフレが続く」ことは避けられないということになる。
  1. 2016/05/12(木) 21:16:11|
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