金子吉晴(日本の自存自衛を取り戻す会)    行動保守運動の一員として真に戦後レジームからの脱却を追求しています。

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"最新の首都直下地震の被害想定をめぐって" 「建物倒壊による犠牲者数は11,000人」はまだ全く対処されていない!!

 5月22日のサンデー毎日は,”全国民必読 大地震に弱い町 首都圏編
 首都圏1都3県はそれぞれ地震被害想定を公表している。東京都、神奈川県、埼玉県は東日本大震災後、新たな被害想定をまとめ、千葉県は6月に公表する予定だ。千葉県の被害想定づくりに加わった千葉科学大危機管理学部の藤本一雄教授(地震工学)は言う。
「大震災までは、今後数十年間で一番切迫性のある地震を想定する傾向がありました。大震災後は数百年や千年単位の周期で起こり得る地震も想定に入れ、"最悪ケース"を意識するようになっています」
 東京都の場合、前回2006年の被害想定は、「東京湾北部地震」「多摩直下地震」の両ケースを想定していた。12年公表の最新版は「元禄型関東地震」「立川断層帯地震」を追加。前回想定から引き継いだ2地震についても、新たな知見や科学技術の進化を踏まえて内容を改めたという。その結果、06年の想定は「東京湾北部地震」で約6000人が死亡するとしたが、12年の想定は同じ地震で約9700人が死亡するという。地震規模はいずれも阪神・淡路大震災と同じマグニチュード(M)7・3だが、最新の想定の方がより厳しい内容に変わっている。
”と報道した(リンクはこちら)。

 「その結果、06年の想定は「東京湾北部地震」で約6000人が死亡するとしたが、12年の想定は同じ地震で約9700人が死亡するという。」とあるが、このような状況に対し、東京都は平成28年度においてどのような対策を講じているか。
 「平成28年度東京都予算案の概要」には次のとおりある(リンクはこちらの48頁)。

【都市基盤の高度防災化】

○ 木造住宅密集地域の不燃化・耐震化         943億円(581億円)
 木造住宅密集地域の不燃化を一層加速していくため、延焼遮断帯の形成(特定整備路線)や市街地の不燃化促進(不燃化特区)などの取組を重点的・集中的に実施するとともに、空地率の向上等につながる防災生活道路の整備や、最低敷地面積等を定めた地区計画の策定を支援するなど、区市と連携して積極的に施策を展開します。
  * 木密地域不燃化10年プロジェクト
   ・地域と連携した延焼遮断帯形成事業
   ・不燃化特区制度
   ・特定整備路線の整備
  * 防災生活道路等整備促進事業 (新)
  * 地区計画策定支援 (新)
  * 整備地域内の建築物の耐震化のための助成制度        など

○ 緊急輸送道路の機能確保              364億円(621億円)
 震災時に通行機能の途絶を防ぐことを目標に、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震診断、耐震改修などに対する助成や、改修等の専門家派遣制度などの支援を行い、耐震化を一層促進するとともに、センター・コア・エリア内の都道に加え、環状七号線等についても優先的に無電柱化の推進を図るなど、震災時における緊急輸送道路の機能確保に向けた総合的な取組を推進します。
  * 緊急輸送道路沿道建築物耐震化促進事業
  * 無電柱化の推進
  * 街路樹の防災機能強化                   など

○ 公共建築物などの耐震化              371億円(391億円)
   災害時に重要な拠点となる学校や病院等の公共建築物などに対する耐震  診断や耐震改修の費用を助成するとともに、耐震工事計画の策定が進んでいない医療機関に対して費用の補助を行うなど、耐震化を一層促進します。
  * 公共建築物等の耐震化のための助成制度
  * 非構造部材の耐震化
  * 鉄道施設耐震対策事業
  * 医療施設耐震計画作成支援事業 (新)            など


 しかしこれを見ただけでは、これがどの程度死者数の減少につながるかは定かではない。
 何か手がかりはないかと探したところ、次のようなコラムがあった(リンクはこちら)。

第13回 最新の首都直下地震の被害想定をめぐって
      平田 直 
      東京大学地震研究所教授、地震研究所地震予知研究センター長

内閣府中央防災会議の被害想定
 中央防災会議の想定の中で、首都圏に最も大きな被害をもたらすとされたのは「都心南部直下地震」(M7.3)です。この地震が発生すると、1都3県の3割で震度6弱以上、一部地盤の弱いところで震度7の揺れが生じ、木造住宅を中心に多くの建物が損壊します。

被害を軽減するには
・耐震化が急がれる木造住宅密集地帯
 震災対策の基本は、揺れに耐える住宅を作ることです。現状の耐震化率は全国で8割、東京都で8割7分のため、内閣府による2013年の最悪の被害想定では、建物倒壊による犠牲者数は11,000人となっています。耐震化率を全国で9割、東京都で9割4分にすれば犠牲者は半減し、すべての建物を耐震化すれば、犠牲者を1,500人にまで減らすことができる可能性があります(図3)。
・電気器具による出火の防止と初期消火
 首都直下地震での死亡原因の1位は焼死です。現在、出火の主な原因は漏電など電気器具関係と言われています。中央防災会議の報告でも、火災による犠牲者16,000人という想定数は、感震ブレーカーや漏電ブレーカーの設置などで漏電などを防ぐことにより、9,000人に減らすことができるとされています。さらに初期消火に成功すれば、犠牲者数は800人にまで減らせるのです(図4)。

                    (2015年9月30日 更新)


 「現状の耐震化率は全国で8割、東京都で8割7分のため」とあるが、「東京都耐震改修促進計画(平成28年3月改定)の概要」という資料では次のとおりとなっている(リンクはこちら)。

2 耐震化率の現状と目標
建築物の種類現状
特定緊急輸送道路沿道建築物80.9%(平成27年12月末)
住宅83.8%(平成27年3月末推計値)
特定建築物(百貨店、ホテル等 )85.6%(平成27年3月末推計値)
防災上重要な公共建築物(消防署、学校等)96.7%(平成27年3月末)

 一番重要な「住宅」は「83.8%」であり、私有財産につき目標も立てられないから、「建物倒壊による犠牲者数は11,000人」はまだ全く対処されていないことになる。
  1. 2016/07/23(土) 10:13:08|
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