金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

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"三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 新幹線整備と経済効果" 新幹線整備による平均消費性向の上昇は全くなかった。それがなければはもっと低下していたとの反論は説得力なし!!

 「三橋貴明」が10月25日付けで「週刊実話」において新幹線整備について次のとおり書いている(リンクはこちら)。

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第194回 新幹線整備と経済効果
掲載日時 2016年10月25日 14時00分 [政治] / 掲載号 2016年11月3日号

 新幹線整備と聞くと、反射的に反対してくる人が持ち出すヘリクツに「ストロー効果」と呼ばれるものがある。
 確かに、ネガティブなストロー効果というものは存在する。例えば、北陸新幹線開通前、東京に本社を置くA社は金沢にも支店を置いていた。北陸新幹線が開通したことで、東京から金沢まで余裕で日帰りすることが可能になり、結果的に金沢の支店が閉鎖されてしまった、というケースである。
 とはいえ、新幹線の開業効果は別に「ネガティブなストロー効果」に限らない。というよりも、ポジティブな効果の方が確実に大きくなる。

 2015年3月14日に、北陸新幹線が金沢まで延伸した。開業からの半年間で、北陸新幹線利用者は約482万人に達した。前年同期に同区間の在来線特急に乗車した人と比較すると、何と3倍である。
 金沢市の日本三名園の一つ兼六園の入場者数は、'15年3~8月に167万人と、対前年同期比で4割増となった。量販店や小売店も観光客でにぎわっている。さらに金沢市では、民間資本による再開発ラッシュで沸いている。

 開通前は散々不評だった北海道新幹線も、JR北海道が9月末に発表した数字で、利用者が今年春の開通からの半年間で143万5千人と開通前の在来線の1.8倍水準を維持している。乗車率も、当初は26%程度と予想されていたのだが、実際には39%と4割近くに達した。
 興味深いことに、北海道新幹線開通後も、羽田-函館の航空便の利用者は減っていない。東京-新函館北斗間が新幹線で最短4時間2分であるため、「行きは新幹線、帰りは飛行機」という東京圏の観光客が少なくないようだ。

 新幹線は、そもそも国家の基盤インフラである。新幹線は国家の安全保障、地域の発展等を意識しつつ建設されるべきで、「経済効果」ばかりを強調するのは間違っている。とはいえ、北海道新幹線は新函館北斗までの開業だけであっても、十分に「経済効果」も出ているのだ。
 しかも、新幹線整備は各地域の市場を統合するという「需要面」の効果に加え、移動を短時間化することで生産性向上に貢献する。今後の日本において深刻化する「少子高齢化による生産年齢人口比率の低下」という問題の解決にもつながるのだ。
 北陸新幹線にせよ、北海道新幹線にせよ、「経済効果」に限ってみても、十分な効果を出している。負け犬根性を払拭し、日本中を新幹線ネットワークで結び、「日本の各地域の市場を統合」する。これこそが、インフラ面から見た日本繁栄の道なのだ。



 「新幹線は国家の安全保障、地域の発展等を意識しつつ建設されるべきで、「経済効果」ばかりを強調するのは間違っている。」というのは賛成であるが、ここではその「経済効果」に限定して内容を見てみたい。

 まず「北陸新幹線にせよ、北海道新幹線にせよ、「経済効果」に限ってみても、十分な効果を出している。」とあるのは確かである。

 しかしそれによって他の交通機関の利用や他の地域への旅客需要が減少しては意味がない。
 「東京-新函館北斗間が新幹線で最短4時間2分であるため、「行きは新幹線、帰りは飛行機」という東京圏の観光客が少なくないようだ。」とあるが、それではお互いに片道利用しかしていないということであり、「興味深いことに、北海道新幹線開通後も、羽田-函館の航空便の利用者は減っていない。」とは言えない。

 では他の交通機関の利用や他の地域への旅客需要も含めて、その「経済効果」は何によって測られるべきか。
 それは一言で言えば、国民の財布の紐が緩んだかどうかであり、経済用語で言えば、「平均消費性向」の上昇があったかどうかである。

 それについては「三橋貴明」は5月15日付けで自らのブログにおいて次のとおり書いている(リンクはこちら)。

実際、2014年の消費税増税後、日本国民の消費性向(所得から消費に回す割合)は、75%から72%に下がりました。増税で実質賃金を引き下げられ、かつ「将来、またもや増税」という話では、国民が預金の割合を増やすのも無理もありません。


 「実際、2014年の消費税増税後、日本国民の消費性向(所得から消費に回す割合)は、75%から72%に下がりました。」とあるが、これは半分ほぼ正しく、半分嘘である。
 この数字の根拠は「家計調査年報(家計収支編)平成27年(2015年)家計の概況」と思われ、次のとおりある(リンクはこちらの24頁)。 

二人以上の世帯のうち勤労者世帯の平均消費性向は73.8%となり,前年に比べ1.5ポイントの低下となった。

 また「家計調査年報(家計収支編)平成26年(2014年)家計の概況」では「表Ⅱ-1-2 世帯主の年齢階級別家計収支(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)-2014年-」に「平均消費性向( % ) 75.3」とある(リンクはこちらの28頁)。

 したがって「75%から72%に下がりました」はちょっと数字が大きいものの正しいが、その時期は「2014年の消費税増税後」ではなく、「平成27年(2015年)」だということである。

 「平均消費性向」の低下が1年ずれた原因として考えられるのは、「消費税増税」とは余り関係がなく、物価の上昇が皮膚感覚で現実に感じられたからではないだろうか。
 もちろん「消費税増税」でも物価の上昇はあるが、外税方式で表示されていると現実には余り感じられないということがあるのではないか。

 したがって当方は「三橋貴明」らが主張するような財政出動の大幅な拡大をやれば、通貨供給量の過剰によって国内物価が上昇し、日本経済はスタグフレーションの泥沼に足を突っ込む可能性はかなり高いと見ている。
 デフレの本質的原因を究明せずに対症的療法を施したところで副作用をもたらすだけだということである。

 しかしいずれにせよ、「新幹線整備」による「平均消費性向」の上昇は全くなかった。
 これは個人の立場に置き換えてみれば当然のことで、自分の周りで道路や鉄道が整備されたところで、そのことによってこれまで以上に財布の紐を緩めるということはあり得ない。
 そうする可能性があるのは個人的に将来の収入の見込みが今以上に確実になったと判断できる時だけである。

 またこれは何も当方が言わなくても理論的には確立したものである。
 例えば「消費関数」のWikiを見ても、代表的な理論は「恒常所得仮説」や「ライフサイクル仮説」であり、そこに「財政出動」や「公共投資」と言った用語は一切ない。

 上記の2つのコラムは内容的に明らかに矛盾があると思うが、ご本人の理解ではどう帳尻を合わせているのだろうか。
 おそらく「三橋貴明」としては「新幹線整備」がなければ、「平均消費性向」はもっと「低下」していたと反論するだろうが、余り説得力はない。
  1. 2016/11/11(金) 18:22:11|
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