金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

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"中国がキヤノンを処罰 東芝子会社買収めぐり キヤノン「当惑している」" 日本企業同士による日本国内における買収でも中国当局に事前届け出の義務があるのだろうか?

 1月5日の産経新聞は,”中国がキヤノンを処罰 東芝子会社買収めぐり キヤノン「当惑している」
 中国商務省は4日、キヤノンによる東芝の医療機器子会社「東芝メディカルシステムズ」(栃木県大田原市)の買収をめぐり、独占禁止法に基づく当局への事前届け出に不備があったとして、キヤノンに30万元(約500万円)の支払いを科すことを決めたと発表した。同日、行政処罰決定書を公表した。買収自体は承認した。
 キヤノンは「今回の決定には当惑している。異議申し立てを社内で検討している」とコメントした。
 決定書は昨年12月16日付。キヤノンは同月19日、海外の競争法規制当局による審査が終了したとして、買収手続きの完了を発表していた。
 商務省は、キヤノンが買収計画を届け出る前に東芝メディカルの新株予約権の取得など買収手続きを始めていたことを問題視した。決定から60日以内に異議を申し立てることができる。
 日本の公正取引委員会も昨年6月、キヤノン側のこうした行為に関し、独禁法違反の恐れがあるとして同社を注意していた。
”と報道した(リンクはこちら)。


 「中国商務省は4日、キヤノンによる東芝の医療機器子会社「東芝メディカルシステムズ」(栃木県大田原市)の買収をめぐり、独占禁止法に基づく当局への事前届け出に不備があったとして、キヤノンに30万元(約500万円)の支払いを科すことを決めたと発表した。」とあるが、もはや建前だけとはいえ、社会主義国家の中国から「独占禁止法」違反だと指弾されるのは、極めて片腹痛いところである。

 そのことはさておいても、そもそもなぜ日本企業が日本国内で日本企業を「買収」するのに、中国当局に「事前届け出」が必要なのだろうか。

 日本の場合はどうか。
 「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」は次のとおり定めている。

「第九条 他の国内の会社の株式(社員の持分を含む。以下同じ。)を所有することにより事業支配力が過度に集中することとなる会社は、これを設立してはならない。
2 会社(外国会社を含む。以下同じ。)は、他の国内の会社の株式を取得し、又は所有することにより国内において事業支配力が過度に集中することとなる会社となつてはならない。
第十条 会社は、他の会社の株式を取得し、又は所有することにより、一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合には、当該株式を取得し、又は所有してはならず、及び不公正な取引方法により他の会社の株式を取得し、又は所有してはならない。
2 会社であつて、その国内売上高・・・が二百億円・・・を超えるもの(・・・。)は、他の会社であつて、その国内売上高・・・が五十億円・・・を超えるもの(・・・。)の株式の取得をしようとする場合(・・・。)において、当該株式取得会社が当該取得の後において所有することとなる当該株式発行会社の株式に係る議決権の数・・・の当該株式発行会社の総株主の議決権の数に占める割合が、百分の二十・・・を超えることとなるときは、公正取引委員会規則で定めるところにより、あらかじめ当該株式の取得に関する計画を公正取引委員会に届け出なければならない。」

 「事前届け出」の根拠規定は10条であり、主語は「会社」である。
 ただし9条2項には、「外国会社を含む。」とあるから、外国企業も含むことになる。

 注意すべきは9条1項では「他の国内の会社」であるが、10条1項では「他の会社」となっており、「国内の」という要件が抜けていることである。
 これを文字通り解釈すれば、我が国においても海外企業同士の株式取得でも対象になるということになる。

 さて問題は中国の「独占禁止法」の内容である。
 これについては日本の「公正取引委員会」のHPに次のとおりある(リンクはこちら)。

ア 届出義務
 企業結合が国務院の定める届出基準(下記イ参照)のいずれかを満たす場合は,事業者は国務院独占禁止法執行機関に対して事前の届出を行わなければならない(第21条及び国務院令第529号第3条)。ただし,企業結合を行う事業者が親子関係にある場合又は共通の親会社を持つ場合は(それぞれ50%以上の出資関係),国務院独占禁止法執行機関に対する届出は行わなくてよい(第22条)。
 なお,届出に係る手数料は設けられていない。

イ 企業結合の届出基準
(ア) 企業結合を行う全ての事業者の,直近会計年度における全世界の売上高の合計が100億元を超え,かつ,そのうち2以上の事業者の直近会計年度における中国国内での売上高がそれぞれ4億元を超える場合(国務院令第529号第3条第1項)
(イ) 企業結合を行う全ての事業者の,直近会計年度における中国国内での売上高の合計が20億元を超え,かつ,そのうち2以上の事業者の直近会計年度における中国国内での売上高がそれぞれ4億元を超える場合(同令第3条第2項)


 現在は1元=16.9円だから、「二百億円」は約12億元、「五十億円」は約3億元である。
 もし「キヤノン」と「東芝メディカルシステムズ」の中国での売上高の合計が20億元を超え、それぞれの売上高が4億元を超えて「(イ)」の基準を満たせば、日本企業同士による日本国内における「買収」でも中国当局に「事前届け出」の義務があるのだろうか。

 両社の中国での売上高が現実にどの程度あるのか分からないが、とにかく専門家の解説を待ちたいところである。
  1. 2017/01/08(日) 21:43:26|
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