金子吉晴(維新政党新風)    行動保守の選挙担当として維新政党・新風に籍を置き真の戦後レジームからの脱却に邁進しています。

←応援クリックお願いします。

"【田村秀男の日曜経済講座】虚妄の米ドル安路線 「貿易赤字削減」は偽情報だ" この著者の発想は極めて日本人的で受けがいいかもしれないが、むしろ我が国の国益にはマイナス!!

 2月26日の産経新聞は,”【田村秀男の日曜経済講座】虚妄の米ドル安路線 「貿易赤字削減」は偽情報だ
 トランプ米大統領は経済・通商の閣僚・スタッフの陣容が固まり次第、主要貿易赤字相手国の通貨に対してドル安攻勢を仕掛けそうだ。為替市場に当局が介入、管理している中国や韓国などと、完全に自由な変動相場制の日本を混同するのは論外だが、その前にトランプ政権に物申すことがある。ドル安で貿易不均衡を解決できるという見方は虚妄であると。
 まずはグラフのドルの主要通貨に対する実効平均相場と米貿易赤字の前年比増減率に注目しよう。ドル相場はプラスがドル安、マイナスがドル高で、貿易赤字はゼロ軸から上方が赤字減を表す。一目瞭然、ドル安時で貿易赤字が減るケースはまれで、ドル安期間の大半で赤字が増えた。
 貿易不均衡の幅を動かす主因はドル相場ではなく、景気である。2002年から07年にかけて赤字が大幅に増えたのは、米国の住宅バブルに伴って輸入が急増したためであり、07年のバブル崩落、08年9月のリーマン・ショックを機に内需が大きく減退すると、輸入が急落して赤字が一挙に縮小した。こうした事実は米政財界や米メディアにはわかりそうなものだが、拙論が知る限り、「貿易赤字とドル相場は無縁」との言説は聞こえてこない。
 経済学上は、好況時には消費が増えて貯蓄が減り、投資に貯蓄が追いつかない。この貯蓄不足分が貿易赤字に相当すると説明できるが、いかにもわかりにくい。
 結局、「ドル安=貿易赤字縮小」「ドル高=赤字拡大」とする考え方が、わが物顔に横行する。トランプ流に言えば、それこそ恐るべき虚偽(フェイク)情報なのだが、トランプ氏自身は真実だと信じているようだ。(編集委員)
”と報道した(リンクはこちら)。


 「ドル安で貿易不均衡を解決できるという見方は虚妄であると。」とあるが、これは完全に主張が間違っている。
 この主張は理想と現実が逆転してしまっている。

 確かに現実は「貿易不均衡の幅を動かす主因はドル相場ではなく、景気である。」かもしれない。
 しかしそれはあくまで現実であって、理想は「「ドル安=貿易赤字縮小」「ドル高=赤字拡大」とする考え方」である。

 なぜ理想と現実が大きく乖離するかと言えば2月9日のエントリーでも、「金融大学」の「しかし、資本取引が活発になり、金利差が相場に大きく影響を与える局面などでは、為替レートは必ずしも経常収支を均衡させる水準に決まらず、まったくかけ離れた水準で推移する期間が続きました。」という主張を紹介したところである(リンクはこちら)。

 要するに「貿易赤字縮小」になるには「ドル安」の程度が足りないからである。
 そのことは現在の「変動相場制」が欠陥制度だということを意味する。

 だからといって、そんな現状を容認してはいけない。
 そのような安易な現状追認の姿勢が「為替市場に当局が介入、管理している中国や韓国」に対する怒りを薄れさせ、それを放置してしまうのである。
 それが1990年代後半からの日本経済の姿である。

 そもそも日本人は貿易を競争と考えがちである。
 したがって輸出に努力したあげくその貿易黒字が自然にその国の通貨高をもたらすという結果は、日本人には受け入れがたいことかもしれない。

 しかし貿易は競争ではなく、両国に利益があるからやるものである。
 一方的な貿易赤字は害悪でしかなく、そんな相手とは最初から貿易をする義務はない。
 国家経済の中心はあくまで内需である。

 したがって国家が日本製品に対し不買姿勢を有している「中国や韓国」とは最初から貿易をする義務がない。
 ましてや相手が「為替市場に当局が介入、管理している」ならなおさらである。

 この著者の発想は極めて日本人的で一般の日本人には受けがいいかもしれないが、このような主張はむしろ我が国の国益にはマイナスである。
  1. 2017/03/04(土) 19:06:22|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<"中国、無許可で海底調査63件…日本のEEZ内" 国会でこの5年間に議論になったのは2回きりで、対抗措置を取れと迫った質問もなく、全くお粗末の限り!! | ホーム | "三菱重工と日立の泥仕合 壮絶な「責任の押し付け合い」" 外国人を扱うことに慣れていない日本人には、「現地企業を使って建造する契約」は正直に言って荷が重い!!>>

コメント

金子さんへ

 産経の田村秀男という人は変動為替相場制の意味を十分に理解していないのだと思います。金子さんが何度も指摘しているように、変動為替相場制は貿易不均衡を是正することが目的であることを理解していれば貿易黒字国(経済力が相対的に強い)の通貨が高くなり、貿易赤字国(経済力が想定的に弱い)の通貨が安くなることは当然であって「虚妄」などではないわけです。

 トランプ氏が当選してからアメリカ平均株価は急上昇を続けていて先週末には21000ドルを突破してさらに上げ気配です。まだ新しい政策が実現しないにも関わらず株価が上がり続けていることは、トランプ氏の今までの発言(特にシナに対する経済政策での強硬発言)がアメリカ経済を押し上げる(内需拡大)と判断されているからだと思います。

 この記事の田村秀男という人もそうですが産経もどうもシナに過剰な思い入れがあるようで本質から外れた記事が多いです。他の産経記者の記事でも「トランプの政策がシナと摩擦を起こす懸念がある。」などと書いていますが、摩擦を起こすことは懸念ではなくて、むしろどんどん積極的に摩擦を起こしてシナと疎遠になればなるほど良い結果が出ることがわかっていません。

 そして金子さんの主張のように為替が固定相場の国などと交易する義務も義理もないわけですから、本音ではトランプ氏は諸悪の根源であるシナなどぶった切りたいのでしょう。トランプ氏の対シナ強硬政策に日本も追従すれば良いと思いますがなかなか難しいでしょうか?

 
  1. 2017/03/04(土) 22:49:05 |
  2. URL |
  3. 金沢春彦 #I9J.Ic0c
  4. [ 編集]

金澤さんへ

>トランプ氏の対シナ強硬政策に日本も追従すれば良いと思いますがなかなか難しいでしょうか?

 日本は米国と心中するしかないので遅かれ早かれ追従すると思いますが、米国にとっては対支那よりも対イスラム国の方が緊急課題なので、米国自体がまだ為替操作国認定のような大きな対支那強硬政策を打ち出せていません。

 またそもそもトランプ政権内部の反支那意識にはかなり濃淡があり、まだ意見調整ができていないようなので、今の口撃によるさざ波程度の状態がしばらく続くのではないでしょうか。
  1. 2017/03/05(日) 08:41:04 |
  2. URL |
  3. 金子吉晴 #NBQkkuJY
  4. [ 編集]

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ccp58800.blog25.fc2.com/tb.php/3052-1d2563bd
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)