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金子吉晴(日本の自存自衛を取り戻す会)    行動保守運動の一員として真に戦後レジームからの脱却を追求しています。

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"社説 免震不正 地震国を覆う深い不信" 責任の所在が分からないものは分からないのであり、再発防止のためにはそれを前提に制度を組み立てていくしかない。個人ではなく企業そのものを処罰する刑事システムが必要!!

 10月19日の中日新聞は,”社説 免震不正 地震国を覆う深い不信
 製品の信頼を損なう事態が何度起きれば収まるのか。今度は大手油圧機器メーカーKYBが不正な免震・制振装置を生産・販売していた。命に関わる問題での不正であり生ぬるい対応は許されない。
 KYBと子会社は性能検査で適正な結果が出なかった免震・制振装置について、データを改ざんし、適切な数字に変えて出荷していた。装置は油の粘りを利用して地震の揺れを小さくするオイルダンパーという。不正の理由について会社側は「納期に追われていた」などと説明している。
 しかし、このような弁解は一切許されるはずもない。不正の正確な開始時期ははっきりしないが二〇〇〇年代初めごろからという。この間、〇五年に耐震偽装事件が発覚し、一五年には東洋ゴム工業による免震装置のゴムのデータ改ざんがあった。なによりも一一年に東日本大震災があり、今年は北海道で大きな地震があった。
 さらに南海トラフ地震を念頭に地震への備えが国民的な課題となっている。不正はこうした状況下で見過ごされてきた。教訓を得る機会は何度もあったのに何ら改善はなされなかった。KYB経営陣の責任はあまりに重い。
 神戸製鋼所、日産自動車、SUBARU…。地震関連に限らず国内メーカーでは製品の検査不正が次々起きている。その度、責任の所在が分からないまま事態は収束する。経営陣が法的な責任を追及されるケースは少なく、監督官庁が再発防止策を指示して幕引きとなる。
 今回も現場の検査官が不正を引き継いでいたことが指摘されている。しかし、問題の根源は製品の安全より目先の利益を追い求める経営陣と、その姿勢を放置してきた監督官庁にあるのではないか。現場へのしわ寄せは、新たな不正を呼ぶだけだ。今度こそ、行き過ぎた利益優先の企業風土を改める契機としなくてはならない。
”と報道した(リンクはこちら)。


 「教訓を得る機会は何度もあったのに何ら改善はなされなかった。」とあることについては、「この間、〇五年に耐震偽装事件が発覚し、一五年には東洋ゴム工業による免震装置のゴムのデータ改ざんがあった。」ことを考えるとまさにそのとおりである。

 また近年、我が国でこのような企業不祥事が繰り返される原因についても、「その度、責任の所在が分からないまま事態は収束する。経営陣が法的な責任を追及されるケースは少なく、監督官庁が再発防止策を指示して幕引きとなる。」とあるのもそのとおりである。

 しかし「分からない」ものは「分からない」のである。
 そんなものの解明を待っているだけでは事態は一向に改善しない。
 再発防止のためには「分からない」ことを前提に制度を組み立てていくしかない。

 これについては「組織罰を実現する会 」という会の顧問弁護士が次のとおり提案している(リンクはこちら)。

■組織罰はなぜ必要なのでしょうか
                 組織罰を実現する会 顧問・弁護士 安原 浩

1 疑問はもっともです
 そもそも組織罰という言葉自体聞き慣れないうえ、意味もわかりにくいかと思います。
それは我が国にこれまでなかった新たな刑罰を設けようとしているからです。
 日本の刑罰は、伝統的に個人を処罰することを原則としてきました。
 確かに、社会に絶えず発生する故意による犯罪や過失による事故(例えば交通事故)では、現在でも個人の役割が大きいのは事実です。
 しかし、過失による事故のうち、一度に多数の死傷者が発生するような大事故においては、むしろ企業や組織の果たす役割の方が個人より大きくなっているのが現代の特徴ではないでしょうか。
          
(中略)
 従って、安全性を軽視する企業風土を改めない限り、人の生命を奪うような悲惨な事故の予防や再発防止はできないといえます。
 また、安全性を軽視した企業活動の結果、犠牲となった方の遺族の無念の思いは容易に回復しがたいほど深く重いものがあり、そのような無念をそのまま放置することも正義とはいえません。

2 どのような方法が有効でしょうか
 企業や団体の利益のために人命を軽視する考え方を改めさせるには、いろいろな方法が考えられます。
 一つは「行政指導」という方法があります。
          
(中略)
 この方法は、こと細かな規制と迅速な制裁が可能であるという利点がありますが、全ての事態を事前に予測して規制することは不可能という欠点があります。
          
(中略)
 次に、企業に民事裁判で「懲罰的賠償」をさせることにより、安全性を確保させることも考えられます。
          
(中略)
 しかし、組織罰と同じく、これまで日本には無いこの制度を創設するには数々のハードルが考えられます。
 また企業利益のために安全対策を怠り、重大事故を発生させた場合に、民事賠償のみで済ませることに被害者や社会が納得するでしょうか。
          
(中略)
 最後に、刑事罰による制裁が考えられます。
 事故発生の責任者に適切な処罰がなされることは,被害者や社会に一定の納得を生み、加害者にも贖罪意識を持たせる機能があり,事故の防止と社会の安定につながります。
 しかし、交通事故の場合には、加害者は容易に特定できますが、企業活動の結果発生した事故のような場合には、加害者がなかなか特定できないこともよく起こります。
 それは、企業活動が、多くの複雑な原料や機器、大規模なシステム等に依存しているからです。
 トップの社長さえその全容を把握できていないことも少なくありません。
 大規模事故でしばしば個人の被告人に無罪が宣告されるのは、そのような実態を反映しています。
 そこで、死傷者が多数発生した事故において、企業の安全対策がしっかりしていれば防げたという場合には、個人ではなく企業そのものを処罰する刑事裁判のシステムを創設することにより、被害者、社会のみならず企業にも自省を促し、その結果、悲惨な事故を防止し、かつ社会の安定を図る効果が期待できるのではないでしょうか。
          
(後略)」 


 「しかし、交通事故の場合には、加害者は容易に特定できますが、企業活動の結果発生した事故のような場合には、加害者がなかなか特定できないこともよく起こります。」とあるのはそのとおりである。

 したがって、「そこで、死傷者が多数発生した事故において、企業の安全対策がしっかりしていれば防げたという場合には、個人ではなく企業そのものを処罰する刑事裁判のシステムを創設することにより、被害者、社会のみならず企業にも自省を促し、その結果、悲惨な事故を防止し、かつ社会の安定を図る効果が期待できるのではないでしょうか。」とあるのはそのとおりであり、これを「死傷者が多数発生」していない場合にも拡張していく必要がある。

 ただ近年の体たらくの根底には残念ながら日本人のモラルの低下があることは否定できない事実であり、戦争などかなり厳しい試練が日本社会に降りかからない限りは現状が変わることはないだろう。
  1. 2018/10/20(土) 00:02:52|
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