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金子吉晴(日本の自存自衛を取り戻す会)    行動保守運動の一員として真に戦後レジームからの脱却を追求しています。

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"「国境の壁は違憲」米下院がトランプ政権を提訴" 我が国では款は全く不可であるが、項・目は条件付き、節は自由。結果がどちらに転ぼうが関心がないが、法制度的には興味を引く!!

 4月6日の産経新聞は,”「国境の壁は違憲」米下院がトランプ政権を提訴
 米民主党が主導する下院は5日、トランプ大統領の国家非常事態宣言に基づいて政権がメキシコ国境の壁建設を進めるのは合衆国憲法に違反するとして、宣言に基づく建設費捻出の違憲確認と支出差し止めなどを求めて首都ワシントンの連邦地裁に提訴した。メキシコ国境壁の問題は、下院と共和党政権の法廷闘争に発展した。
 訴状は、米議会が議決した国防総省などの予算を非常事態宣言に基づいて目的外の壁建設費に使うのは「憲法が定めた議会の予算編成権を侵害している」と主張した。
 米議会では上下両院が非常事態宣言を無効とする決議を可決したが、トランプ氏が3月15日に拒否権を発動。下院は3分の2以上の賛成で決議を再可決することができず、拒否権は覆らなかった。政権は3月下旬、国防総省の予算の一部を壁建設費に転用する手続きを始めた。
 ペロシ下院議長は「大統領は上下両院の超党派の決定に背いた」と非難し、提訴は「大統領の攻撃から憲法を守る行動だ」とする声明を出した。
”と報道した(リンクはこちら)。


 最初、「米民主党が主導する下院は5日、トランプ大統領の国家非常事態宣言に基づいて政権がメキシコ国境の壁建設を進めるのは合衆国憲法に違反するとして、宣言に基づく建設費捻出の違憲確認と支出差し止めなどを求めて首都ワシントンの連邦地裁に提訴した。」とあるのを読んだときには非常に奇異な感じがした。
 というのは「下院」が「メキシコ国境の壁建設を進める」ことは違法だと考えるなら、その予算を削除する議案を通せばいいだけだからである。

 ところが読んでいくと、「訴状は、米議会が議決した国防総省などの予算を非常事態宣言に基づいて目的外の壁建設費に使うのは「憲法が定めた議会の予算編成権を侵害している」と主張した。」とあるから、「メキシコ国境の壁建設を進める」こと自体は違法ではなくて、「国防総省などの予算」を流用することが違法だという訴訟だと分かる。

 ただこれはやはり理由としては弱いのではないか。
 というのは予算の流用自体はある程度認められているはずだからである。
 例えば我が国では財政法に次のような規定がある。

第三十三条 各省各庁の長は、歳出予算又は継続費の定める各部局等の経費の金額又は部局等内の各項の経費の金額については、各部局等の間又は各項の間において彼此移用することができない。但し、予算の執行上の必要に基き、あらかじめ予算をもつて国会の議決を経た場合に限り、財務大臣の承認を経て移用することができる。
○2 各省各庁の長は、各目の経費の金額については、財務大臣の承認を経なければ、目の間において、彼此流用することができない。


 予算の款・項・目・節のうち款は全く不可であるが、項・目は条件付き、節は自由ということであり、このルールに合致さえすれば、流用は可能である。
 米国ではどういう制度になっているかよく知らないが、何らかのルールは存在するだろう。

 我が国には無関係のことだから、結果がどちらに転ぼうが関心がないが、法制度的には興味を引くところである。
  1. 2019/04/07(日) 07:20:47|
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