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金子吉晴(日本の自存自衛を取り戻す会)    行動保守運動の一員として真に戦後レジームからの脱却を追求しています。

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"消費増税、首相「リーマン級なければ方針変わりない」" 当方ももちろん消費増税には反対であるが、その理由は消費増税がデフレ不況の原因だからということではなく消費増税がデフレ不況の原因を不明確にするから!!

 5月9日の産経新聞は,”消費増税、首相「リーマン級なければ方針変わりない」
 安倍晋三首相は9日の参院内閣委員会で、10月に予定する消費税率10%への引き上げについて「リーマン・ショック級の出来事がない限り、現行の8%から10%に引き上げる予定だと繰り返し申し上げており、この方針に変わりはない」と重ねて強調した。
”と報道した(リンクはこちら)。


 「10月に予定する消費税率10%への引き上げ」については当方ももちろん反対である。
 しかしその理由は消費増税反対派が主張するように消費増税がデフレ不況の原因だからということではなく、消費増税がデフレ不況の原因を不明確にするからである。

 そもそも消費税に限らず増税が経済にもたらす悪影響は「租税乗数」として定式化されている。
 「金融大学」というサイトには次のとおりある(リンクはこちら)。

租税乗数(そぜいじょうすう)
 租税乗数とは、税額(T)の変化が国民所得(Y)に与える影響のことで、⊿Y/⊿Tで表されます(⊿デルタは、変化分を表す記号です)。
 租税乗数は、次の式で計算されます。
      ⊿Y/⊿T=-β/(1-β)


 ここで「β」はもちろん限界消費性向である。
 これは直接税を念頭において定式化されているが、間接税でも結果は同じである。

 そして重要なことはこの悪影響は消費増税反対派が主張するようなスパイラル的なものではなく、単にレベル的なものに過ぎないことである。
 要するに増税すれば増税額に「租税乗数」をかけた程度の名目GDPのダウンが増税年に生じ、翌年からはそのレベルから再び経済成長が始まるというだけのことだということである。
 
 しかも他方で我が国では直間比率の是正の名の下で消費税の導入の裏で所得税の減税を行ったから、消費税導入以後も趨勢として我が国の消費が低迷したままという事実はない。
 内閣府の「名目暦年」のGDP統計において、各項目の全体比を計算してみると、次表のとおりである(リンクはこちら)。

名目暦年                    (単位:10億円)
年月国内総生産(支出側)家計最終消費支出全体比国内需要全体比純輸出全体比
1994/1-12.501,537.70263,785.8052.60%491,994.2098.10%9,543.501.90%
1996/1-12.525,806.90275,002.2052.30%523,526.8099.60%2,280.100.40%
1997/1-12.534,142.50280,139.6052.40%528,496.8098.90%5,645.801.10%
2000/1-12.526,706.00280,997.9053.40%519,177.7098.60%7,528.301.40%
2005/1-12.524,132.80285,671.5054.50%516,221.6098.50%7,911.301.50%
2010/1-12.500,353.90282,864.6056.50%493,046.2098.50%7,307.701.50%
2014/1-12.513,876.00293,078.2057.00%526,543.90102.50%-12,667.90-2.50%
2015/1-12.531,985.80293,724.3055.20%534,212.40100.40%-2,226.70-0.40%
2016/1-12.538,532.80291,936.0054.20%533,225.1099.00%5,307.701.00%
2017/1-12.546,608.30295,167.8054.00%541,552.1099.10%5,056.200.90%

 これを見ると「家計最終消費支出」の全体比は1994年以降、基本的には右肩上がりである。
 確かに所得減税がなく「消費増税」だけであった3回目の「2014年4月」以降若干の落ち込みを見せているが、これは「家計最終消費支出」の問題というより、GDPの算定基準の変更による実体のない「国内総生産(支出側)」の増額により全体比が低下しただけのことだろう。
 したがってこれから言えることは我が国のデフレ不況の本質的原因は必ずしも消費増税ではないということである。

 では何が原因かと言えば最も可能性が高いのはやはり純輸出の低下、具体的には工場の海外移転に伴う国内雇用の減少である。
 そしてその原因は中国や韓国の不公正な為替レートを放置したことである。

 しかし上に述べたような説明をいくらしても消費増税憎しに凝り固まった人々の耳には入らない。
 彼らはひたすら消費増税がデフレ不況の原因だと頑なに主張するばかりである。
 それならいっそ一度消費税など止めてしまえば物事の白黒がはっきり付くというものである。

 これにより最初の1年目にはもちろん上で述べたのと逆で景気が上昇することは間違いないが、おそらく2年目以降はそれほど目立った成果はなくなってくるだろう。
 そしてそれから3、4年もすれば、通貨供給量の過剰に伴い、おそらく今の韓国と同じようにスタグフレーション的様相を示してくるのではないかと予測している。
  1. 2019/05/10(金) 00:16:13|
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