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金子吉晴(日本の自存自衛を取り戻す会)    行動保守運動の一員として真に戦後レジームからの脱却を追求しています。

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"コラム:なぜ今、10兆円の大型補正予算なのか=熊野英生氏" 問題は歳出増の必要性から一歩進んで、第1に経済にダメージを与えることなくどの程度の歳出拡大が可能なのか、第2にもしそういう条件では歳出が不足するならその原因は何か分析すること!!

 11月28日のロイターは,”コラム:なぜ今、10兆円の大型補正予算なのか=熊野英生氏
熊野英生 第一生命経済研究所 首席エコノミスト
 政府は、2019年度補正予算を組んで、景気刺激に動こうとしている。与党などからは真水(付加価値を直接増やす財政支出)10兆円という声が相次いで上がる。消費増税が軽減税率分を除いて4.6兆円の家計負担増であることを考えると、その2倍以上を使ってしまおうということになる。
 すでに、増税対策として準備されたものは2019年度の当初予算に計上されている。そして、安倍政権はそれらを十分な消費税対策と説明してきた。だから、ここにきて計上されるものは、消費税対策とは違った性格のものになる。
 整理して考えると、なぜ今、真水10兆円もの経済対策が急浮上しているのかがよく理解できなくなる。
 景気下振れリスクという言葉が、真水10兆円という巨大な歳出増の必要性に直結するわけではなかろう。もし、増税後の消費低迷を不安視しているのならば、対策の主軸は家計消費への働きかけを中心にするべきだ。
 ところが、マイナンバーを利用したポイント還元くらいしか、その目的に役立つものはない。ポスト5G対応などは、各省庁がやりたい案件をリストアップしたものであり、消費低迷によく効く薬を処方しているようには見えない。理屈として、消費以外の分野でどうして巨大な支出増を必要とするのかは、筋が通っていないと思う。
 もちろん、台風15号、19号による被害をみて、公共事業の必要性が強まったことは正当性がある。しかし、今までの国土強靭化がどのように有効で、どのような防災対策が不足しているのかが分析されないまま、巨大な金額が最初から大きく打ち出されるのは違和感がある。与党からの要請に対して、政府はもっと目的と手段の対応が適当かどうかを吟味し、正しく応ずるべきだろう。
 増税後に財政規律が緩んでしまうと、何のための増税なのか、国民に対して全く説明がつかなくなってしまう。政府には、襟を正して歳出拡大の圧力を抑え込んでもらいたい。
”と報道した(リンクはこちら)。


 「整理して考えると、なぜ今、真水10兆円もの経済対策が急浮上しているのかがよく理解できなくなる。」とあるが、これは言っていることがおかしい。
 この著者も「もちろん、台風15号、19号による被害をみて、公共事業の必要性が強まったことは正当性がある。」と言っているように、「景気下振れリスク」があろうとなかろうと「歳出増の必要性」があるから支出するだけのことである。
 そしてこの「歳出増の必要性」は「公共事業」だけでなく、防衛費や医療費など枚挙に暇がない。

 もちろん「今までの国土強靭化がどのように有効で、どのような防災対策が不足しているのか」を分析することは不断に必要である。
 しかしGDP統計において「公的固定資本形成」が「1996/1-12.」の「48,212.20」(10億円)から「2018/1-12.」の「27,062.90」(10億円)まで56.1%に落ち込んでいることからすれば(リンクはこちら)、議論の余地無く全面的に「不足」していると結論付けることができるだろう。

 したがって問題は歳出増の必要性から一歩進んで、第1に経済にダメージを与えることなくどの程度の歳出拡大が可能なのか、第2にもしそういう条件では歳出が不足するならその原因は何か分析することである。
 この点、我が国では財政再建派とMMT派が対立しているが、当方に言わせればどちらも間違いである。
 まず財政再建派については政府債務が通貨供給量の制度的基礎となっていることからすれば一定の規模の政府債務は必要だからである。
 またMMT派については通貨供給量が過剰になればインフレになる前に経済の縮小が始まるからインフレになれば歳出拡大は止めるという主張は意味をなさないからである。

 残念ながら我が国ではそのような問題意識からの分析は皆無に近い。
 なぜそれが皆無に近いかと言えば、その理由は2018年6月25日のエントリーで紹介した次の文章にあると思う(リンクはこちら)。

▼マクロ経済動学では、経済現象の多くを(連立)微分方程式体系で説明
 ▼定常状態で線形近似することによって、動学システムの安定性を分析 →行列式を用いて固有方程式を作り、「解と係数の関係」を利用して固有値の符号を確認


 通貨供給量と経済の問題は方程式よりも変数の方が多く微分方程式による分析が中心になるので、文系の学者では歯が立たないからではないかということである。
 この点、当方が学生の頃はまだ学部では数理経済学の講義はほとんどなかったように記憶しているが、現在ではかなりやっていると聞く。
 ただ全般的な数学の力自体も落ちているように聞くので、果たしてどういう学問的水準にあるのかもう少し様子を見てみないと分からない。
  1. 2019/12/03(火) 00:02:10|
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