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2020/02/22

"「職権乱用」「ルール破った」 つくる会と文科省が応酬" かなり恣意的な検定意見だった思われるが、戦後の歴史学界の状況を考えればそんなものは不思議なことではない。現状の政策や制度を変えなければ教育界の体質を変えることなど絶対に不可能!!

 2月21日の産経新聞は,”「職権乱用」「ルール破った」 つくる会と文科省が応酬
 「教科書調査官による職権乱用だ」。来年度に採択される中学校の教科書検定(令和3年度使用)をめぐり、自由社版の「新しい歴史教科書」が文部科学省の検定で不合格になったことに対し、「新しい歴史教科書をつくる会」は21日、文部科学省の姿勢を批判し、関係者の処分を求めた。これに対し、文科省は「検定途中のことを外に出すこと自体がルール違反」と主張。双方ともに「違反」を主張する異例の展開となっている。
 「私たちの検定は(不合格通告を受けた)昨年12月25日で終わっており、(ルールは)適用されるべきでない」「不正をただすために検定内容を公表するのは当事者の義務とすら言える」。文科省内で21日に開かれたつくる会の記者会見。藤岡信勝副会長は、全ての検定結果が公表されるまでは内容を明らかにしないとする同省規則を承知の上で不合格通知を公表したことを、こう正当化した。
 同席した高池勝彦会長も「教科書調査官による職権乱用」「国家公務員法の規定にも反する」とし、関係者の処罰を求めた。
”と報道した(リンクはこちら)。


 「私たちの検定は(不合格通告を受けた)昨年12月25日で終わっており、(ルールは)適用されるべきでない」とあるのは結論的には正しいが、「(ルールは)適用されるべきでない」という言い方は正しくはない。
 そうではなく「全ての検定結果が公表されるまでは内容を明らかにしないとする同省規則」という「ルール」自体が憲法32条の裁判を受ける権利を不当に制限する違法なものであるに過ぎない。

第三十二条 何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。

 逆に言えばすでに不合格から2か月近くが経過するのにまだ法的手段を講じていないとは何をのんびりしているのだろうか。
 法律に裁判に訴えることはできないという規定があるのかもしれないが、反日左翼勢力ならこじつけでもとっくにそれをやっているだろう。
 それにしても「歴史」はコロコロと変わるものでもないのに、過去において合格になった教科書が簡単に不合格になるのはどう考えてもおかしい。
 その原因は次の記事に明らかである。

 2月21日の産経新聞は,”「欠陥著しく多い」と指摘され、つくる会中学歴史教科書が検定不合格 撤回を要求
 来年度に採択される中学校の教科書検定(令和3年度使用)をめぐり、「新しい歴史教科書をつくる会」(高池勝彦会長)は21日、同会が推進する「新しい歴史教科書」(自由社)が文部科学省の検定で不合格になり、採択できなくなったと発表した。平成28年に改定された審査基準により「欠陥が著しく多い」と指摘されたという。つくる会は「初めから落とす意図を持っていたと断じざるを得ない」と強く反発。文科省に対し検定結果の撤回を求めている。
 つくる会によると、新しい歴史教科書に付けられた検定意見で「欠陥箇所」と指摘されたのは405件。誤記や事実の間違いなどは比較的少なく、7割以上にあたる292件が「生徒に理解しがたい」「誤解するおそれがある」などの理由だった。
”と報道した(リンクはこちら)。


 「誤記や事実の間違いなどは比較的少なく、7割以上にあたる292件が「生徒に理解しがたい」「誤解するおそれがある」などの理由だった。」とあるから、かなり恣意的な「検定意見」だったと思われるが、戦後の歴史学界の状況を考えればそんなものは不思議なことではない。

 そしてそういう状況を正そうと思えば、教科書問題から入っていくのは余り利口な方法ではないと当方は思っている。
 当方も16,7年前に一度、教科書問題に首を突っ込んだことがあるが、しばらくして時間の無駄だと思って止めてしまった。
 そのことは戦後政治の反映に過ぎないので、現状の政策や制度を変えなければ教育界の体質を変えることなど絶対に不可能だからである。
 要するに村山談話や河野談話を維持したままでは無理だということである。

 「藤岡信勝副会長」や「高池勝彦会長」の努力は大変称賛に値するが、本気で自民党政権と喧嘩する気構えがなければ、いつまで経っても大きな成果は実現出来ないだろう。

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