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2021/03/06

"中国成長、日本の輸出に追い風" これは完全に発想が間違い。我が国が目指すべきは中国への輸出を増やすことではなく中国からの輸入を減らすことだから。輸出は資源関連をまかなえるだけの額があれば十分!!

 3月5日の産経新聞は,”中国成長、日本の輸出に追い風 米中対立で依存にはリスク
 中国が2021年の国内総生産(GDP)成長率の目標を「6・0%以上」と設定したことは、日本経済に追い風になりそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大から、いち早く経済活動を再開させた中国向け輸出のさらなる増加が見込まれるためだ。ただ、米国はバイデン政権に代わっても対中強硬路線を緩めない考えで、中国製の半導体を使わないなどサプライチェーン(供給網)から中国を外す動きを加速させれば、対中輸出が増す日本経済にも影響は避けられない。
”と報道した(リンクはこちら)。


 「新型コロナウイルスの感染拡大から、いち早く経済活動を再開させた中国向け輸出のさらなる増加が見込まれるためだ。」とあるが、これは完全に発想が間違いである。
 我が国が目指すべきは中国への輸出を増やすことではなく中国からの輸入を減らすことだからである。
 つまり理屈から言えば、資源関連以外の輸入はすべて不要であり、そうすれば輸出は資源関連をまかなえるだけの額があれば十分だということである。

 では現状はどの程度これと乖離があるのだろうか。
 財務省の「令和2年分(輸出確報;輸入速報(9桁))」からこれらを見てみる(リンクはこちら)。
 まず資源関連の輸入は次のとおりである。

 1 食料品    6,675,291
 2 原料品    4,509,515
 3 鉱物性燃料  11,259,787
 5 原料別製品  6,558,883

 計        29,003,476(百万円)

 したがって資源関連以外の輸入は全体からの差引きであり、
 67,736,937-29,003,476=38,733,461(百万円)
である。
 現状の輸出は、68,406,642(百万円)あるので、何も無理して輸出を増やす必要はないである。

 では資源関連以外の輸入はなぜこれほど大きくなってしまったのか。
 答えは簡単であり、国産よりも安価だからである。
 そしてなぜ安価かと言えば、それは海外の方が人件費が安いからである。

 ではそのことは正しいのか。
 当方に言わせればそれは全く間違いである。
 いつも言うように人件費には高いも安いもなく、あるのは為替レートだけだからである。
 もし現実に海外の方が人件費が安いとすれば、それは日本円とその国の通貨との為替レートが不公正なのである。

 もちろん同程度の商品でも国によって価格の差は生じうる。
 しかしそれはあくまで生産性、つまり人件費の数量の問題であって人件費の単価の問題ではない。

 生産性の点ではまだまだ我が国の方が中国よりも高いのだから、為替レートの問題にしっかり対応すれば中国からの輸入を減らすことは可能であり、何も中国への輸出を増やそうなどと考える必要はないのである。
 そんなおかしなことを考えるから尖閣諸島の問題でもきちんとした対応ができないのである。

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