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金子吉晴(日本の自存自衛を取り戻す会)    行動保守運動の一員として真に戦後レジームからの脱却を追求しています。

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"公船は条約上拿捕はできない取り扱い" この解釈は明らかに間違い。政府の主張は国連海洋法条約の内容とは無関係の単なる売国的政策表明!!

 平成25年11月27日の衆議院外務委員会で次のような質疑があった(リンクはこちら)。

○長島(昭)委員 さて、尖閣諸島に対して、今も毎日のように、政府公船、海警、中国側の政府の船ですね、公船が領海侵犯を繰り返している。そういう中で、仮に上陸を試みるというような挙に出た場合に、海上保安庁の現場としてどういう対応をもってこれを阻止するようになっているんでしょうか。

○岸本政府参考人 公船を前提に回答させていただきますが、海上保安庁では、領海に接近した外国公船に対し領海に侵入しないように警告するとともに、領海に侵入した場合には退去要求あるいは進路規制を行い、領海外に退去させているところでございます。
 さらに、これ以上の具体的な対処の方法につきましては、国際法上許容される範囲で必要な措置をとり得るよう、政府全体で検討し、適切に対応してまいりたいと考えております。

○長島(昭)委員 済みません、これから検討ですか。国際法の許容する範囲でもう手だては講じられているんじゃないんですか。ここは大事なところですから、ぜひお答えください。

○岸本政府参考人 いわゆる公船というのは、条約上、拿捕ですとか、そういうことができない取り扱いになっております。したがって、さまざまな状況が考えられると思いますけれども、私どもとしては、我が国の主権を守るために、事態に応じてとるべき措置について関係省庁と緊密に連携して、その対応に万全を期してまいりたいと考えております。



 「いわゆる公船というのは、条約上、拿捕ですとか、そういうことができない取り扱いになっております。」とあるが、この解釈は明らかに間違いである。
 この根拠は何か。
 「海上法執行活動に関する諸問題の調査研究研究報告書」という資料には次のとおりある(リンクはこちら)。

(A)領海内において、非商業的目的の外国船舶(以下、公船)に対し、沿岸国の法執行機関が保護権の行使として取りうる措置
 この点について、日本側関係者は、「公船による無害でない通航に対し、沿岸国はその保護権の行使として、①無害でない通航の中止の要請、②領海外への退去要請、③要請に従わない場合は、自国法執行船による当該公船を退去させるための措置(航路変更を余儀なくさせる行為、進路妨害、体当たり等)を実施することが出来る」とした上で、「如何なる措置を沿岸国が取りうるかは、無害でない通航が沿岸国の平和、秩序及び安全に与える脅威の程度による」とし、「公船に対し国際法上認められている外国の裁判管轄権からの免除により、沿岸国は、無害でない通航を行う公船に対し、立入検査、抑留、拿捕、逮捕、訴追といった措置を行うことは出来ない」との見解を示している。



 「公船に対し国際法上認められている外国の裁判管轄権からの免除により、沿岸国は、無害でない通航を行う公船に対し、立入検査、抑留、拿捕、逮捕、訴追といった措置を行うことは出来ない」とあるが、果たしてそのような規定はあるだろうか。
 国連海洋法条約で「公船に対し国際法上認められている外国の裁判管轄権からの免除」を規定している条文は次の2つだけである。

第二十七条 外国船舶内における刑事裁判権
1 沿岸国の刑事裁判権は、次の場合を除くほか、領海を通航している外国船舶内において、その通航中に当該外国船舶内で行われた犯罪に関連していずれかの者を逮捕し又は捜査を行うために行使してはならない。
 (a)犯罪の結果が当該沿岸国に及ぶ場合
 (b)犯罪が当該沿岸国の安寧又は領海の秩序を乱す性質のものである場合
 (c)当該外国船舶の船長又は旗国の外交官若しくは領事官が当該沿岸国の当局に対して援助を要請する場合
 (d)麻薬又は向精神薬の不正取引を防止するためこ必要である場合

第九十六条 政府の非商業的役務にのみ使用される船舶に与えられる免除
 国が所有し又は運航する船舶で政府の非商業的役務にのみ使用されるものは、公海において旗国以外のいずれの国の管轄権からも完全に免除される。



 しかし27条は「外国船舶内」であり、96条は「公海において」だからいずれも今回の場合に適用されるような条文ではない。
 とにかく政府の主張は国連海洋法条約の内容とは無関係の単なる売国的政策表明である。
  1. 2021/04/05(月) 03:18:11|
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<<"中国、日米韓の連携にクサビ打ち込み図る…韓国は米中はざまで苦悩" 日本から見れば極めてアホらしい議論。こちらとすれば「欲しいなら持ってけ」状態だから。東西対立にこだわり分断国家の片方にいつまでも基地をおいている米国の対応がもはや時代に即していない!! | ホーム | "拉致解決「期限ある」 家族会などが新運動方針決定" 残念ながら相変わらずのこのような生ぬるい態度では全拉致被害者の即時一括帰国は絶対に無理。そのためには北朝鮮の体制打倒が不可欠であるにも関わらず、日朝首脳会談を望む姿勢などそれにはマイナスにしかならないから!!>>

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